始まりの魔法使い 1巻 名前の時代 感想 ネタバレ あらすじ

始まりの魔法使い 1 名前の時代 (富士見ファンタジア文庫)

かつて神話の時代に、ひとりの魔術師がいました。彼は、“センセイ”と呼ばれ、言葉と文化を伝え、魔法を教えました。そんな彼を人々はこう呼びました。―始まりの魔法使い、と。そんな大層な存在ではないのだが―「だから火を吹かないで!」「ごめんごめん。私にとってはただの息だからさ」竜として転生した“私”は、エルフの少女・ニナとともに、この世界の魔法の理を解き明かすべく、魔法学校を建てることにした。そこで“私”は、初めての人間の生徒・アイと運命の出会いを果たした―。これは、永き時を生きる竜の魔法使いが、魔術や、国や、歴史を創りあげる、ファンタジークロニクル。

【前書き】
始まりの魔法使い 1巻 名前の時代』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。


売り上げランキングから見るに『始まりの魔法使い 1巻』ジワジワと売れていますね!

Kindle版の半額セールが行われているので、その効果も大きいとは思います。

ですが、内容が面白いことは間違いないので『始まりの魔法使い 1巻』を読んだ人は、『始まりの魔法使い 2巻』も購入する気がしますね。

このまま巻を重ねていけば人気シリーズになると思います。



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ネタバレなしの感想


かつて魔法に憧れ、魔法の研究に人生を費やした男が、異世界で竜に転生します。

その竜が魔法を知り、その魔法を基調とした文化文明を発祥する大河ドラマ的な歴史物語となっています。

こう書くと高尚な物語をイメージしますが、その語り口は軽く、気軽に物語を楽しむことが出来ました。

物語の冒頭で主人公である『センセイ』と、『センセイ』に係るヒロインたちの未来の姿が垣間見えますので、ハッピーエンドが約束されている優しい物語ともいえます。


各章のタイトルが作品世界での年表である竜歴で書かれていますので、各時代ごとの年月の経過と発展具合が楽しめるという感じですね。

物語のプロローグの竜歴が6050年とありますので、本物語は6000年の一大文明史を楽しめるという、発展物や内政物が好きな人にはたまらない作品になっていると思います。


異世界に転生した主人公による発展物ですと、内政チートやご都合的な展開により一足飛びや飛躍的な成長となりますが、本作は6000年に及ぶ成長の物語ですので、一つの発展に無理がなく楽しめましたね。

発展について時間をかけているのもそうですが、主人公の異能力頼りではなく、一つ一つ研究や実践のステップを踏んで進んでいますので、読者視点としてもステップを踏んで魔法という技術の進歩を理解することができました。



本作の面白さの第一としては上記の「文明、文化の発展」がありますが、それにプラスして主人公『センセイ』とヒロイン『アイ』の恋愛ものとしての面も大きいと思います。

竜と人間、種族が違い寿命も生活面も違う2人が惹かれていき、結ばれて、結ばれたその後が描かれるところは、恋愛もの好きの読者の方にも楽しめる内容だと思います。


始まりの魔法使い 1巻』のプロローグに出てきたヒロイン勢のうち、この巻で登場したキャラクターはまだ2人ですので、物語が進むうちにどう増えていくのかという点と、メインヒロインである『アイ』が存在する状態でどう女性陣との関係を築いていくのかも興味深いです。



始まりの魔法使い 1巻』は、内政物や文明発展物が好きな読者の方にお勧めの一作だと思います。

恋愛面でも主人公『センセイ』とヒロイン『アイ』の恋愛ものとしても大いに楽しめると思います。主人公の方は若干優柔不断の気があり、ウジウジとした面もありますが、それを吹き飛ばすヒロインの力と魅力がありますので、お勧めです。


人間たちにようやく文明が芽生えたところまで話が進み、次巻『始まりの魔法使い 2巻』では学校を作るというところがメインになりそうです。

文明史上初の学校を作るという一大事業でいったいどんな問題が起こり、どうやって納めていくのかを楽しみにして『始まりの魔法使い 2巻』を読もうと思います。


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ネタバレありの感想


ここから下は『始まりの魔法使い 1巻 』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。





文化文明の発展


始まりの魔法使い 1巻』は竜歴元年から竜歴57年までのお話です。

『センセイ』が竜として生まれ変わった時点を起点とし、ヒロインの『ニナ』と『アイ』出会い、『アイ』の寿命での別離までの57年間を描いています。

内政物としては57年間とは長時間ですが、文明・文化を発症する6000年の物語と考えると、そのうちの57年では進歩進捗は一足飛びではなく、一歩一歩慎重に進んでいますね。

この巻ではその57年間で『魔法』という能力を一般的な技術化して、生まれつき魔法を使う才能を持たない者にも使うことが出来るようにする発展が描かれています。

作中では『センセイ』と『ニナ』と『アイ』の3人を中心に「魔法」の技術への落とし込みをしていますが、この3人のそれぞれの特性がベストでしたね。

「魔法」研究者としての『センセイ』、その『センセイ』に魔法の存在を伝える生まれながら「魔法」を使う能力を持った『ニナ』、『センセイ』が技術に落とし込んだ「魔法」を実践する『アイ』

この3人が揃っていたからこそ、約50年で「魔法」を技術にまで落とし込めたのでしょうね。


今巻『始まりの魔法使い 1巻』では、「魔法」という技術の発明に時間を費やしていますので、この世界での「魔法」という物の説明に説得力が生まれているのだと思います。

「魔法は認識で出来ていて、認識は名前で形になる」

現象や空想を「名前」で形にし、形にしたものを「認識」を深めることで、「現象」が実現のモノになるのだと、私はこの世界の魔法の成り立ちを認識いたしました。

『アイ』がジャックフロストを認識し、想いを重ねて実物の存在としたように、これから多くの人達が認識し想いを重ねたものが実在のモノとなるのでしょうね。

特に「死後の世界」や「生まれ変わり」というモノは、確実にこの世界に誕生することになると思いますよ。

じゃないと『アイ』との別れとその後の『再会』が描かれなくなっちゃいますからね。


ヒロインたちについて


この巻ではメイン格となる2人のヒロインが描かれています。

1人はエルフの姫である『ニナ』。

もう一人が『センセイ』のお嫁さんであり、文明文化を進歩させる根幹となってた『アイ』です。


『ニナ』の方は今のところ『センセイ』の親友ポジションにいます。

ですがが、『ニナ』自身が『センセイ』への複雑な女心を頂いている描写がありますので、いずれは恋心を露わにする展開がありそうで楽しみですね。

女友達が不意にみせる女性らしさや恋心に、主人公がドキドキする展開ってとても良いですよね!

『センセイ』との付き合いの時間で言えば『アイ』よりも、その他の誰よりも長い『ニナ』ですから、そんな彼女が恋心を露わにした時の『アイ』の気持ちや『センセイ』の気持ち、何より『ニナ』自身の気持ちがどう描かれるのかがとても楽しみです!



そして本作のメインヒロインである『アイ』

彼女の存在がこの作品を一層魅力的な作品としてくれているのだと思います。

『センセイ』の一番弟子であり、娘であり、最愛の女性である存在です。

可愛らしく庇護欲を掻き立てる女性でありますが、作中の人物で一番の強い想いをもち、それを叶える力と強さを持っている女性でもあります。

『センセイ』へ新たに捧げられる娘を拒絶し、自身が『センセイ』の妻であることをアピールするところや、結ばれることを躊躇する『センセイ』の背中を蹴とばすようなジャックフロスト騒動など、彼女の想いの強さを表すエピソードは大好きです。

『アイ』の想いの強さが丁寧にキチンと描かれているからこそ、別離のシーンでは悲しみは大きかったですし、別れ際の台詞に説得力を感じました。

必ず『センセイ』の前に『アイ』は帰ってくるでしょうが、その再会は『アイ』が生まれ変わって『センセイ』の作ったが学校に入学してくる時なんでしょうね。

『アイ』が生まれ変わった人間の中に『アイ』の存在を見つけ、『アイ』が付け直した真の名前が分かった時、『センセイ』と『アイ』の2人が再会できるはずです。


世代を重ね、幾度生まれ変わっても結ばれる運命の2人の間に、他のヒロイン陣がどう割って入るのかこれは興味が尽きないですね。
『ニナ』なら何とか二人に加われそうですが、プロローグに出ていた他の女性陣は一体どうなって加わっていくかも楽しみです。

次巻『始まりの魔法使い 2巻』もすでに購入済みですので読み終わりましたら、早速感想を挙げようと思います。



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始まりの魔法使い 1巻 感想 ネタバレ

おすすめ
お勧めは『始まりの魔法使い 2巻』です。

先月に発売された新作ですが、作品紹介の帯に「ラノベレビューサイトから絶賛の声、続出」とありますね。

これは流れに乗って私のサイトでも絶賛して3巻の帯に加わるしかないですな(笑)

冗談はさておき、2巻では魔法以外での文化文明の進歩が描かれるようなので、現実世界でもある技術と、現実世界にはない魔法という技術が、どう融合して現実世界にはない進歩を遂げるのかがとても楽しみです。

魔法による一足飛びの進化というメリットと、一足飛びの進化による問題というデメリットの両方を面白く描かれていることを期待しています。

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