Fate/strange Fake 4巻 感想 ネタバレ

Fate/strange Fake(4) (電撃文庫)
Fate/strange Fake(4) (電撃文庫)
《Amazonからのあらすじ引用》
成田良悟が書き下ろす『Fate』スピンオフ、待望の第四巻登場!

十三柱の英霊達が揃った瞬間から始まった『七日間限定』の聖杯戦争。スノーフィールドは一見して平穏のまま二日目の朝を迎える。だが街は静かに、しかし確実に蝕まれていた。
全てを見通すクラス『ウォッチャー』を召喚した兵士の青年は、狂信者の『アサシン』と対峙し、そしてさらにもう一組の乱入者を迎える。
神を憎む英霊の前には『女神』を名乗る女が現れ、機械仕掛けの『バーサーカー』による猛威が魔術工房に吹き荒れる。
己の正体を求める『殺人鬼』は時計塔の麒麟児とともに、一人のか弱き少女を救うため強者へと挑む。
連鎖する衝突、日常への浸食。新たな局面を迎えた各陣営の思惑はいかに。


ほぼ、1年ぶりとなる待望の新刊。

Fate/strange Fake 4巻』のネタバレありの感想です。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想の前には注意書きをおいております。

昨年5月に『Fate/strange Fake 3巻』を読んだ時には、

2016年下期には『Fate/strange Fake 4巻』を読めると思ってたんですけどね(笑)

待たされはしましたが、その分内容が濃厚になったと思えばお得感がありますね。

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ネタバレなしの感想


偽側、真側の英霊とそのマスターが出揃い、いよいよ偽りの聖杯戦争で本格的な戦いが始まる

というのが、『Fate/strange Fake 3巻』での引きでした。

Fate/strange Fake 4巻』では、その戦闘シーンから始まるのかと思いきや、その戦闘をクライマックスに持ってきましたね。

偽りの聖杯戦争は7日間との制約がありますが、その7日間のうちの2日目の朝から始まり、

2日目の夜までが描かれています。

その2日目の夜に行われた「アルケイデスVSジャック」の戦闘シーンでああも盛り上げて、

また次巻に続くとか、本当に気になるところで引きになりますね。


Fate/strange Fake 4巻』では、「アルケイデスVSジャック」と

「アルケイデスVS真バーサーカー」の2戦がありますが、

そのどちらの戦いも迫力ありましたし、単純な英雄同士の戦いではなく、

各々が持つ逸話、伝承を拡大解釈とも言える解釈をした能力を用いて戦っています。

単純な能力では『アルケイデス』が最強になりそうなところを、上記の拡大解釈した

能力を使用することで下手すると『アルケイデス』すら序盤で敗退してしまうのでは?

と思わせる緊迫感のある戦いとして描かれています。

ただ、一方的に『アルケイデス』の対戦相手を強くしている訳ではなく、

対峙している『アルケイデス』側も、あの逸話をこう能力にするのかといった見せ場が

ありますので、カマセ犬や引き立て役といったことはありません。

夫々のサーヴァント、マスターにそれぞれの見せ場とバックグラウンドが描かれ、

本当に捨てキャラというものが存在しません。

各陣営、各コンビの群像劇として、最上級の作品になっていると思います!

ただ、当然各陣営、各コンビの掘り下げを行われた分、物語としては濃密になり、

巻数が増えていくことになりましたね。

当初の予定の5巻では当然終わらないため、あと数冊お付き合いとありましたが、

数冊で終わるとは思えないな(笑)


各コンビの掘り下げと言う面で、『Fate/strange Fake 4巻』では、

『フラット・エスカルドス』と『偽バーサーカー(ジャック・ザ・リッパー)』の陣営に

スポットが当たっていました。

『フラット・エスカルドス』(以下、フラットと略)は、他のFate派生作品

(Fate/Apocrypha、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿、その他)にも登場していますが、

バックグラウンドが描かれたのは初めてな気がしますね。

『フラット』と言う人物の成り立ち、根幹、大切に思う絆が語られました。

『フラット』にとってのロード・エルメロイⅡ世と教室の面々というものが、

他に変えるものが無い唯一無二の大切なものと思わせられ、胸が熱くなりました。


この自身にとってかけがえのない大切な何か、信ずるにたる何かの有無が、

マスターとして舞台に上がれるか上がれないかの差異になっている気がします。

故に、その信ずるにたる何かを持たない『シグマ』は、まだ主要人物とはいえず、

彼が主体となるシーンが【幕間】となっている理由だと思います。


Fate/strange Fake 4巻』では、『シグマ』は『偽アサシン』に

己が信ずるべきものを持たぬことを告げましたが、『シグマ』が信ずるにたる何かを

この偽りの英雄戦争で見つけることが出来るのかも楽しみになりますね。



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ネタバレありの感想


それでは、ここから下はネタバレ注意になります。

Fate/strange Fake 4巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

シグマ陣営


ネタバレなしの感想でも書きましたが、主人公の一人である『シグマ』は、

まだ主要人物として偽りの聖杯戦争の舞台にあがっておりません。

死にたくないから、依頼されたからと『シグマ』本人も参加者としての覚悟も、

聖杯にかける願望もない状態ですので、舞台に上がっていないのも当然ですね。

幕間の中での『偽アサシン』との問答で語られました、

『シグマ』が「己が信ずるに足るものを知らない」状態ですので当然ですが

己が命すらかける覚悟をもてるわけがないです。

人は己が信ずる何物かのために、時に命を懸け、時に必死に足掻くわけですから。

己の中に確固たる何かを持たぬ『シグマ』は、ただ生き残ることのみを目標としています。


この偽りの聖杯戦争の中で、『シグマ』自身が「己が信ずるに足るもの」が産まれるのか?

それは、『シグマ』が『アヤカ』と『セイバー』の陣営とともに過ごす中で見つけられのでは

ないかと妄想しています。

『セイバー』が見せる心からの笑顔を、『シグマ』も浮かべることが出来るように、

笑ってこの偽りの聖杯戦争を終えられることを願っています。


なんというか、何物でもない無力な主要人物が自身信ずるものを、絶対に譲れない何物を得て、

挫けず必死に戦うのが好きなので、それを見せてくれそうな『シグマ』に肩入れしちゃいますね。

主要キャラクターの中で『シグマ』が一番好きなんですよ。


それにしても、とっさに出たとはいえ『チャップリン』は無いですよね(笑)

ランサーの『チャップリン』って、あのステッキで穿つのかしら?


フラット陣営


Fate/strange Fake 4巻』の間違いのない主役『フラット』陣営です。

彼の特異性はこれまでの『Fake』内でも、他作品でも見せつけられていましたが、

以外と想い過去がありましたね。

誰からも受け入れられない疎外感、他者と絶対的に何かが違うという孤独感。

世界に居場所がなく、心が折れてしまいそうだった『フラット』がやっと辿りつけた居場所

それが、ロード・エルメロイⅡ世と彼の率いるエルメロイ教室でした。

自身を偽らず、本当の自分を出せる場所に出会えたことで、

この世界の異邦人であった『フラット』にもやっと居場所と友人ができたのです。

この出会いに感謝し、かけがえのない大切なものと思っているからこそ、

『フラット』は『ロード・エルメロイⅡ世』と、『エルメロイ教室』の人間を

裏切るようなことができないのでしょうね。

魔術師らしくはありませんが魔術師である『フラット』が、

家名よりもエルメロイ教室の『フラット』であると語る言葉の重さと、

それだけ『エルメロイ教室』を大事にしていることにグッときました。

本当に『フラット』と『ロード・エルメロイⅡ世』の出会いのシーンは良かったです!

『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』を読んでいる分、この2人の関係に胸が熱くなります。

『フラット』が彼にとって良い場所にたどり着いた安堵感と、『ロード・エルメロイⅡ世』の

凄さが味わえますので、ファンにとって堪らない瞬間でした。

改めて『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 case.双貌塔イゼルマ』を読み直したくなりました。


『フラット』のことばかり書いてしまいましたが、

忘れてはならないのが『偽バーサーカー』対『アルケイデス』の死闘です。

殺人鬼として「人であれば殺せる」『偽バーサーカー』こそが、

神を憎み人であることに固執している『アルケイデス』を打倒できるのではと考えていましたが、

想像以上でした。

『アルケイデス』を相手として一方的に蹂躙する展開になるとは思いもしませんでした。

夜の闇を恐怖に染め上げたフォークロアが、神代の大英雄をあと一歩まで追い詰めるとは。

この戦闘シーンこそ、いかな大英雄であれど相性や戦術によっては弱きサーヴァントに

倒されることもあり得るという説明足るのではないでしょうか。

『アルケイデス』『ギルガメッシュ』『エルキドゥ』という名だたる神代の大英雄を、

その他のサーヴァントがいかに戦い、いかに倒しえるのかが楽しみになりましたね!


あと一歩まで追い詰めたところで、『アルケイデス』の奥の手である「天つ風の簒奪者」により、

宝具「悪霧は倫敦の暁と共に滅び逝きて」を奪われ破れてしまいました。

敗れはしましたが、人としての力(フォークロア)で神代の大英雄を追い詰め、

認められた訳ですから大健闘ともいえます。

ただ、能力を奪われ一敗地に塗れた『偽バーサーカー』が、今後正面からの戦闘で

神代の英雄相手に戦うのは難しいのは確かです。

続刊で『偽アサシン』が、どう戦い続けるのかは楽しみではありますが、

早期に退場組となりそうな気がしてしまいます。

願わくば、もう一矢報いて『偽アサシン』も納得の上での退場となることを。


偽りの聖杯戦争ではトリックスター枠だと思っていた『フラット』陣営でしたが、

『フラット』の本質にある部分を知ったことと、『偽アサシン』の奮闘を見たことで

退場してもらいたくなくなりましたよ。

もっともっと、この陣営の活躍を楽しみたいです。



フィリアの正体


真バーサーカーの召喚に伴い、何者かに身体を乗っ取られていた『フィリア』

彼女の中にいるものは何者なんだと思っていましたが、驚くべき正体が明らかになりましたね。

接続章で「天の牡牛(グガランナ)」を呼び出したことから分かりましたが、

中に宿ったものは『イシュタル』だったようです。

FGOで出たイシュタルは、『遠坂凛』を依代とした疑似サーヴァントでしたので、

Fate/strange Fake世界のイシュタルとは当然違います。

それでもFGOをやっていると、あちらの『イシュタル』の声で聞こえてきてしまいますね。


時代も神代ではないため『イシュタル』本人の降臨では当然なく、

『イシュタル』の呪いの残滓というところなのでしょうか?

残滓とはいえ『イシュタル』すらも呼び出すことが可能な聖遺物・依り代ということから、

『真バーサーカー』の正体も分かるのかもしれないですね。

『ギルガメッシュ』と『エルキドゥ』に対する怒りがあるようなので、

続刊でその二人と対峙する気がします。

『ギルガメッシュ』と『エルキドゥ』にとっても遺恨のある相手ですから、

神代での復讐と言うかお返しがみられそうで、こちらの対決も楽しみです。



それにしても、ここで「天の牡牛(グガランナ)」を呼び出していたから、

FGO第七特異点「絶対魔獣戦線バビロニア」で「天の牡牛(グガランナ)」が見つからなかったのね。

第七特異点最終決戦での苦戦の原因が『イシュタル』にあったとか凄い暴露ですね。

でも、こういう何でもない裏話が世界観のつながりと奥行きを出してくれるので大好きです。



Fate/strange Fake 5巻 予想


2日目の病院での決戦の顛末は当然描かれるでしょう。

『偽バーサーカー』を退けた後に、『ギルガメッシュ』『偽アサシン』『セイバー』『シグマ』と

英霊が多数揃ったわけですから、それで何も起こらないはずはないでしょうしね。

接続章での『イシュタル』の言葉から、『ギルガメッシュ』は退場していないはずなので、

『アルケイデス』対『ギルガメッシュ』はまたも決着つかずっぽいですね。


『繰丘椿』を移動させるわけにはいきませんし、集った英霊とマスターたちで

『偽ライダー』を退場させるんじゃないかと思いますが、その方法が思いつかないですね。

『アルケイデス』が協力するとも思えませんし、『ギルガメッシュ』が『アルケイデス』と

対峙している間に、他の英霊とマスターがという展開と予想です。

他のFate派生作品だと『繰丘椿』も非業な最期を遂げる展開が考えられるのですが、

この『Fate/strange Fake』ではそんな非業は訪れないような安心感があります。


なんというか権謀術策がないわけじゃないんですが、ねちっこく無いというか

さっぱりしているというか、そんなイメージをここまでの作風で感じています。

これが作者の個性なんでしょうね。


病院での決戦の決着と、『天の牡牛』との戦いの序章が描かれるだろう

『Fate/strange Fake 5巻』の刊行を楽しみにしつつ、その間にFGOと

『ロード・エルメロイⅡの事件簿』を読んで飢えをしのごうと思います。


『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』の方も年二回発行だけどね。

次の新刊は夏コミのある8月半かあ、待ち遠しすぎる~

関連記事
Fate/strange Fake 1巻 感想 ネタバレ
Fate/strange Fake 2巻 感想 ネタバレ
Fate/strange Fake 3巻 感想 ネタバレ
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おすすめ
お勧めする本は、当然『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』です。
Fate/strange Fake 4巻で活躍した『フラット』は
『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 3巻』でも活躍しています。

『フラット』と『スヴィン』の魔術師としての実力も見れますし、
『フラット』が語っていた教授に迷惑をかけてしまった事情も描かれています。

Fate世界が好きで、ロード・エルメロイⅡ世のことが好きな方なら
この『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』はお勧めです。
冬木で行われる第5次聖杯戦争の裏側で行われたロード・エルメロイⅡ世と
エルメロイ教室の人々の戦いが面白すぎますよ。

8月発売の『ロード・エルメロイII世の事件簿6 case.アトラスの契約(上)【書籍】』の予約が始まっておりますので、夏コミに行けない方は是非こちらでご購入を。


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