ロード・エルメロイii世の事件簿 5 case.魔眼蒐集列車(下) 感想



《TypeMoonからのあらすじ引用》
「ようこそ、皆様。魔眼蒐集列車が誇る万魔眼球庫へ」

魔眼蒐集列車で起きた殺人事件は、誰も思いがけない方向へと展開した。
新たな戦士の襲撃によってロード・エルメロイii世は倒れ、かの列車もまた大いなる脅威に遭遇する。
この危地を脱するため、グレイは過去視の魔眼を持つ代行者カラボー、スパイを自称する少女イヴェットと協力することになるが……。
暴かれる魔眼。謎の英霊と死徒の落とし子。
天体科の一族たるオルガマリーが気づいた秘密とは。

複雑にもつれあった事件の中で、ついに魔眼オークションが開催される――!

夏コミで発売された『魔眼蒐集列車(上)』を読んでから、刊行を待ちに待ち望んだ

ロード・エルメロイii世の事件簿 5 case.魔眼蒐集列車(下)』の感想になります。

ネタばれ有の感想になりますが、ネタばれ感想を書く前に注意書きを置きますので、

そこまでは未読の方でも読んでいただいて大丈夫ですよ。


私は冬コミ(C91)には参加できなかったので、とらのあなで予約をして購入しましたが

すごい勢いで『ロード・エルメロイii世の事件簿』売れていましたね。

横浜のとらのあなでは、新刊である『ロード・エルメロイii世の事件簿 5巻』は売り切れ

既刊が数冊のみという状態でしたよ。

これはFGO終章が開放されたことと、FGOアニメが放映されたこととで

Fate熱が盛り上がったユーザーが『ロード・エルメロイii世の事件簿』に

流れてきたのかなって予想していますが、当たりなんじゃないかな。

FGOのメインストーリー第2部が2017年中に配信決定ですし、

ますます盛り上がるFateの世界で『ロード・エルメロイii世の事件簿』も

盛り上がっていくこと間違いなしですね。



それでは『ロード・エルメロイii世の事件簿 5 case.魔眼蒐集列車(下)』の感想に

ふれていきますが、『ロード・エルメロイii世の事件簿 4 case.魔眼蒐集列車(上)』で

散りばめられた以下の魅力的な謎の数々の真相が、この下巻で明らかになります。

謎のサーヴァントの正体

エルメロイii世を呼び出した人物とその目的

魔眼蒐集列車での殺人事件と、7年前の殺人事件の真相

魔眼オークションのゆくえ

FGOとは違うオルガマリーの可能性と奮闘

第五次聖杯戦争について


『ロード・エルメロイii世の事件簿』の前半戦のクライマックスを飾るに相応しい

盛り上がりと、後半戦の始まりを高らかに告げる内容となっていました!

今後もこの熱さと興奮をFateファンに向けてくれるとすれば、

後半戦も大いに楽しみにできる作品だと思いますね。

Fateファン向けの作品となっていますので、Fate世界おいていかれないよう

『ロード・エルメロイii世の事件簿 6』が発売されるまで、

FGOや、fate strange fake、アニメ化が決定したFate/Apocrypha

などのFate派生作品を楽しんで待つとします。




それでは、ここから下はネタバレ注意になります。

ロード・エルメロイii世の事件簿 5 case.魔眼蒐集列車(下)』の

ネタバレ全開の感想となります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここまでで引き返すことを推奨いたします。





ネタバレありの感想





オルガマリーについて




魔眼蒐集列車(上)』で登場したときから話題となっていたオルガマリー

FGOでは非業の最期を遂げた人物でした。

本作でも「不運によってこそその美質が磨かれる人物」という、FGOでのオルガマリーを

知っているとあまりにもあんまりな評価をされています。

ですが、『ロード・エルメロイii世の事件簿』では、トリシゃの死という悲劇を

乗り越えて成長し、その才能に見合う活躍をみせてくれました。

トリシャのダイイング・メッセージは、オルガマリーならばきっと気づいてくれるはず

という信頼の証でした。

その信頼に応えるメッセージに気づいたオルガマリーもまたトリシャのことを

信頼していたことが明らかだと思います。

だからこそ、トリシャを失ったオルガマリーの心境を思うと悲しくなりますね。

魔眼オークション中の推理劇第二幕で再度ダイニングメッセージである言葉を呟いた

オルガマリーの心境を思うと寂しさが胸に来ますね。


ただ、オルガマリーもトリシャの死という悲劇の上で嘆いているだけではありません。

オルガマリーの持っている矜持に訴える形での、エルメロイii世からの説得。

その説得に応え立ち上がり、黒幕の陰謀に立ち向かう姿には興奮を覚えましたし、

まさか大魔術まで行使する姿をみせてくるとはという驚愕もしましたわ。


トリシャの死という試練を乗り越え成長したオルガマリーは、

FGOとは違う人生を歩んでいきそうですね。

エピローグでライネスと手を結んだことから、『ロード・エルメロイii世の事件簿』の

続刊でも出番があるかもしれないのが楽しみですわ。




サーヴァント ヘファイスティオンの正体




魔眼蒐集列車(上)』で登場したときに、まさかサーヴァントまで出るのか!?

と驚愕した覚えがありますが、(上)では彼女についての謎が多いままでした。

何故、魔眼列車に現れたのか?

何故、王の軍勢にその姿が無かったのか?

彼女を呼び出したものが誰で、何の目的で呼び出したのか?

という謎が大きな謎として残っていましたが、

ロード・エルメロイii世の事件簿 5 case.魔眼蒐集列車(下)』で解明されました。

ですが、まさか謎とは認識していなかった英霊『ヘファイスティオン』の正体自体に

大きな謎があったとは思いもよらなかったです。

その正体が語られたときは、驚愕して興奮いたしましたよ。


その英霊『ヘファイスティオン』の正体は、名無しのイスカンダルの影武者であり、

『ヘファイスティオン』の双子の妹

エクストラクラスであるフェイカーのサーヴァントでありました。

正体が英霊『ヘファイスティオン』でないことにも驚きましたが、

FGOでも実装されていないエクストラクラスが増えるとか思いもよらなかったですわ。

FGOガチャに追加待ってます。うそ、課金できないのでやっぱり要らない。


何故、王の軍勢に姿が無かったのかという理由は、王の死後に分裂し、

王の偉業を汚すディアドコイ戦争を行なった王の軍勢に集うものたちを

憎んでいるから。

ただ、「最強の者が帝国を継承せよ」とか遺言にしてしまったイスカンダルが

原因な気がして仕方ないですが、触れないほうがいいんでしょうね。


王と同一されるくらい近い位置にいた『ヘファイスティオン』にとっては、

王の偉業を汚したものと同じ場所に立ちたくないというのはもっともですが、

それだけが理由とも考えにくいですね。

グレイが夢の中でみた、イスカンダルに苛立ちをぶつける『ヘファイスティオン』の

姿からするにイスカンダルに対して愛だけではなく、憎の部分の想いも大きそうです。

その愛憎入り混じる想いが昇華された時が、英霊『ヘファイスティオン』が

退場するときなのかもしれないですね。


英霊『ヘファイスティオン』は、この事件の黒幕であるマスターに従っていますが、

この巻での関係、やり取りを見るに令呪の所為で無理に従っているわけではなく

ある種の同盟者、協力者といった立ち居地にいるように思えます。

英霊『ヘファイスティオン』を協力者にするに足る理由が何かが気になりますね。

きっとその理由の根幹にはイスカンダルがいるような気がしてなりません。




事件の真相と黒幕




英霊『ヘファイスティオン』を呼び出したマスター。

イスカンダルの聖遺物を盗すみ、エルメロイii世を呼び出した人物。

トリシャ殺人事件の犯人であり、7年前の首なし事件の犯人。

エルメロイii世から、黒幕は私の敵といわれる人物。

その黒幕の正体は、ウェイバーと入れ替わりでいなくなった

先代の現代魔術学科の学部長 ハートレス


流石に、エルメロイii世から私の敵といわれるだけはある人物ですね。

にこやかな笑顔を浮かべた人当たりのいい人物のように描かれていますが

そこは型月世界の魔術師。

その人物像とは似つかわしく無い陰惨な事件を我欲のために起こし、

そのことに対する罪悪感や痛みなどまったくもっておりません。

トリシャ殺人事件と7年前の首なし事件での犯行動機と、

犯行手段にはおぞましさしか感じませんわ。

首なしにした理由は入れ替わりや、被害者の正体を隠すことと思っていましたが、

まさか切断した頭部を探させないことの方に意味があったとは……

切断した頭部のみを生かすことで魔眼を移植せずとも自由に使うことが目的とは。

その発想がまさに型月世界の魔術師たるゆえんであり、知ったときは恐怖でしたよ。

取得した魔眼は、冬木の聖杯の調査を行なうために使用したそうですが、

いったい何人の魔眼の持ち主が犠牲になったのかと考えるのも恐ろしいですわ。


今回の事件での『ハートレス』の目的を魔眼であろうと思い込んでいましたが、

サーヴァント召喚自体が目的であり、魔眼は副産物に過ぎないというのも盲点でした。

FGOだったり、fate strange fakeだったり、Fate/Apocryphaだったりを知っていると

複数サーヴァントが当たり前のように思えますが、英霊召喚自体が大いなる神秘

英霊召喚を目的としたからこそ、今回のような大事件が起きたのですね。

死途の落しだね2つ魔眼蒐集列車と腑海林の仔をぶつけることで魔力を集め、

さらにはエルメロイii世を呼びよせることで冬木の大聖杯を欺き

英霊の召喚を可能にさせる。

計画規模の大きさとそれを実現した力、大聖杯も欺き英霊を実際に召還してしまった

『ハートレス』の能力はまだまだそこがみえず、その掴みきれない人物像と合わせて

恐ろしさが増しますね。

その恐ろしき人物が残した「時計塔は諦めた」という言葉、

『ハートレス』の計画には英霊が必要という事実、

この2つの事から時計塔をも巻き込む大事件が計画されているようで

恐ろしさは感じますが、どういった事件か興味深くワクワクしますね。

『ロード・エルメロイii世の事件簿』後半戦では、『ハートレス』の計画を

阻止することを目的とした戦いが描かれるのでしょう。

『ハートレス』の恐ろしさ、おぞましさがより描かれていくであろう後半戦

第五次聖杯戦争への参戦を正式に断念し、立ち向かっていくロード・エルメロイii世の

活躍も楽しみになってきますね。




エルメロイii世と第五次聖杯戦争




今回の事件を受けて、エルメロイii世は第五次聖杯戦争への参戦意思を取り下げました。
既刊でのエルメロイii世の聖杯戦争への拘りと執着を考えると、

第五次聖杯戦争への参戦断念が信じられません。

ですが、今巻を読むとエルメロイii世の考えも十分納得できると思います。


第五次聖杯戦争への想いはエルメロイii世にとっての未練と悔恨から来ています。

第四次聖杯戦争でイスカンダルが勝利者になれなかったのは、

マスターである自分が未熟であり、イスカンダルの足を引っ張っていたからという。

仕えるべき主であるイスカンダルには瑕疵がないということを証明しようという

エルメロイii世自体の想いでした。

ですが、今回の事件を通してエルメロイii世はその拘りを捨て目指す未来を変えました。

理由の一つとしては自身の敵であり決着をつける相手である

『ハートレス』の存在があったのでしょう。

ですが、それは大きな理由ではないと自分は思います。

本当の理由は、イスカンダルの前に立つ際に胸を張って言える偉業を、

イスカンダルに仕える臣として立つにふさわしい偉業を成し遂げたからだと思います。

イスカンダルが自分を臣下に加えたことに誤りはなかったということを、

この事件で『ヘファイスティオン』に一矢報いることで証明できたからだと思います。


『ヘファイスティオン』を前に大笑いをし、彼女に礼をする一連のシーン(P323~)は、

この『ロード・エルメロイii世の事件簿』前半戦のクライマックスを飾るにふさわしい

白眉たるシーンだったと思います。

ここで見せるエルメロイii世の矜持と、イスカンダルに対する想いは胸が熱くなり

興奮で涙が出そうになりましたよ。

イスカンダルとエルメロイii世がただの主従の関係ではなく、

大いなる戦いを駆け抜けた戦友としての信頼関係を絆を感じられて興奮しました。


『ヘファイスティオン』に一矢報いるため、グレイに協力をもとめるエルメロイii世、

それに喜びをもって応えるグレイ。

この2人の関係も1巻のころを考えると、ずいぶんと親密さが増し、

信頼関係が産まれているように思えます。

『ハートレス』と『ヘファイスティオン』の主従にに打ち勝つには、

エルメロイii世の知識と技術、グレイの献身と宝具の力が必須だと思います。


今巻では『最果てに輝ける槍《ロンゴミニアド》』の拘束が5つ解かれました。

5つ拘束が解かれた状態で、『ヘファイスティオン』を打ち倒せるほどの威力を

発揮しています。

『最果てに輝ける槍《ロンゴミニアド》』には13の拘束があり、

槍の中に込められた円卓の騎士の想いが戦いの理由から拘束を解除するようです。

円卓の騎士が拘束を解除する条件はそれぞれ違うようなので、

徐々に拘束が解除されていくシーンが楽しみです。

13の拘束が解除されたときには槍に込められたアーサー王の想いや願いも

明らかにされるのかも気になりますね。



自身の敵の存在を知り、聖杯戦争への参戦を諦めたエルメロイii世

今後『ハートレス』の計画と関わる事件を解決し、『ハートレス』と戦っていくでしょう。

ですが、その戦いに悲壮感や苦難を感じないのは私だけでしょうか?

死徒関係が出てきたり、サーヴァントまで登場したりと、敵とするには大きい相手です。
それでもエルメロイii世とグレイ、そしてエルメロイ教室の教え子の存在があれば、

どんな困難でもそこまでの悲壮感なく対峙し解決に向かっていく気がします。

第五次聖杯戦争の裏側で行われるであろうエルメロイii世のもうひとつの戦いを

楽しんでいこうと思います。

これまでの刊行ペースからすると、次の新刊は8月のコミックマーケット92でしょう。

粗筋が発表されたら展開の予想でもしようかな。







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アニメ化が決定して今後話題になるであろうFate/Apocrypha
その原作小説である 東出 祐一郎先生の小説になります。
ロード・エルメロイii世の事件簿 魔眼蒐集列車で活躍した
カウレスくんの別の可能性も見れますし、
彼が言及していたお姉さんの活躍も見れますよ。

ただ、品切れのためか値段が高騰していますね(汗)
アニメ化の時期に増刷されるはずですので、
この価格で買わないことを推奨いたします。
リンクは貼って置きますので、内容の確認までに




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