冴えない彼女の育てかた 11巻 感想

冴えない彼女の育てかた 11 (ファンタジア文庫)
冴えない彼女の育てかた 11 (ファンタジア文庫)
《Amazonからのあらすじ引用》
英梨々、詩羽先輩、それぞれをモデルにしたシナリオを執筆したことで、彼女たちの問題をクリアした俺―安芸倫也。伊織にも「最高のモノを作れ」と煽られ、ついに“メインヒロイン”シナリオ『叶巡璃ルート』を書き始めた俺だったが、どうしてもあるイベントで行き詰まってしまっていた。イベント番号:巡璃15 条件:最終ヒロイン選択で巡璃を選択した場合に発生 概要:巡璃、主人公を意識するようになる その内容に満足できず、納得できず、書き直しては消してを繰り返し。そうして、悩みに悩んだ俺が頼った相手とは…。


久々の加藤恵メイン回の『冴えない彼女の育てかた 11巻』の感想です。

メイン回だけあって表紙に登場していますが、恵かわいいですわ。

電話を持っている理由も、表情の理由も本編を読むと分かりますし、

その理由が分かると表紙の恵の可愛さも増して見えるという相乗効果です。

この辺りは丸戸先生と深崎先生が、協力して真摯に作品へ向き合っているからでしょうね。

やっつけの作品だとイラストがシーンに全く会ってなかったり、

エロいイラストで誤魔化していたりしますからと他作品の愚痴を(笑)


10巻では詩羽先輩のクリエーターとしての矜持と愛らしさを描いていましたが、

今巻では恵の可愛らしさが、これでもかというくらい描かれています。

簡単なように見えて面倒くさくて、何が正解かが分からない難しい部分と、

意外とちょろくて下げられても下げられても、ここぞという時に持ち上げればオッケーな部分、

単純に割り切れない恵の魅力的な部分が『冴えない彼女の育てかた 11巻』で

前面に押し出されており、その魅力はまさに正ヒロインと言えるほどの力です。

詩羽先輩派である自分も、恵の魅力の前に陥落して宗旨替えしてしまいそうでした。

恵ファンのかたが『冴えない彼女の育てかた 11巻』を読むと堪らないでしょうね。


9巻では英梨々と恵の友情が主題で、10巻では詩羽先輩のクリエーターとしての矜持が主題でした。

恵メイン回である11巻では、恵と倫也との感情の変化に主題が置かれているように思います。

恵は、英梨々や詩羽先輩とちがいクリエーターな側面が薄いため、

クリエーターとしての関わりを通して親密になっていくというスタイルではなく、

恵の感情に正面から向き合い、倫也の方も自分の感情を真っすぐ恵にぶつけていっています。

読んでいる自分とすると恥ずかしさすら覚えてしまいますが、

相手に向き合い気持ちを伝え、お互いの気持ちが盛り上がっていく姿にドキドキしましたよ。

正当なまでの恋愛パートにかつての丸戸ゲームの楽しさ感じ、興奮しましたわ。

いいぞ、もっとそのラブラブなシーンを見せてくれというのが率直な気持ちです。


恵メインの話を通して気持ちが通じ合ってきている2人でしたが、

終盤思いもよらぬ『転』のシーンが起こって次巻に続いています。

次巻に期待を持たせるための引きとは分かっていますが、

あんなところで次巻に続くとは生殺しすぎますわ。

次巻番外編とかの発言はネタとは分かっていますが、勘弁してほしいですぞ。









それでは、ここから下はネタバレ注意になります。

『冴えない彼女の育てかた 11巻』 のネタバレを含む感想を書いていきます。

未読の方や、ネタバレを見たくない方はここで引き返すことを推奨いたします。









本当に恵が可愛かったですね。

またその感想かよと言われそうですが、今巻では恵の可愛さに焦点が当てられていますので、

むしろ丸戸先生の思惑通りの感想ではないかと思います。

作品を作ることの苦しみ、クリエーターとしての自分というハードルや山場を使わず、

更には気持ちを近づけることとなる大きな事件も起きていないのに、

恵の可愛さ、恵と倫也の気持ちが近づいていく描写に違和感やおかしさを感じなかったのは

丸戸先生の力量が大きいですね。

恵と倫也の2人で作品の読み上げこそしていますが、作品の読み上げという会話のみで

2人の気持ちの盛り上がりが読者に対しても通じてくるものがありました。

深夜に2人で電話をしているだけのシーンなのに、読んでる私がちょっと興奮しちゃいました。

深夜気持ちが高ぶっている時に、『なんで、今、ここに、いないかなぁ……』とか

恵に口にされたら興奮しない人なんていないと思いますぞ。


深夜の電話で気持ちを高ぶらせ、次の日に実際に会ってデートをして、

その夜にまた電話で作品の読み上げを通してお互いの気持ちを告げていく

恵と倫也の距離感がぐっと縮まる訳ですわ。

詩羽先輩と英梨々が見ていたら愕然とするくらいもう恋人ですね。


簡単なくらい気持ちが近づいていますが、会話と触れあっていく描写を積み重ねて

2人の感情の動きに説得力をつけているので、恵が簡単に惚れてしまうように見えても

違和感がないんですよね。

そういうとこが、他作品のチョロインと一線を画しているところなんだと思います。


エピローグで、巡璃シナリオの起承転結の『転』の部分の構想を話した後、

恵と倫也がデートするところで何らかの事件が起きたことを匂わせる『転』がおきて

次巻に続いています。

展開的に考えると恵に何かが起こったわけではなく、別の誰かに何らかの問題が起きて

恵の誕生日デートに行けなくなり、恵との距離が広がるんじゃないかなって予測できます。

ただ、作者が丸戸先生だからなあ、そんな単純な展開にはならなそうなんだよなあ。

次巻の開始早々大したことない問題だったことが分かって倫也も読者も安心したとこで、

その大したことがないと思った描写が実際には根の深い大きな問題だったってことが分かり

倫也も読者も衝撃を受けるって展開になりそうなんですよね。

パルフェこんにゃくホワルバ2的な傾向と対策からすると(笑)

気になるところで終わっていますし、1月からアニメ新シリーズ始まりますし、

出来るだけ早く12巻をお願いします。

冴えない彼女の育てかた 12巻 の発売日が発表されるのが待ち遠しすぎる。



あと今巻では出番が全くなかった詩羽先輩は、各ショップの特典小説で

出番が多めになっていてバランスとっているみたいですね。

私が購入したとらのあなでは、冴えない彼女の育てかた購入特典として

8ページの小冊子がついておりました。

購入特典小冊子の内容は、霞詩子と嵯峨野文雄が電話で会話する話でした。

10巻で描写されていたシナリオ対応の問題で遅れてしまった『純情ヘクトパスカル』

についてと、あの人(倫也くん)についてとを会話しています。

嵯峨野さん、人良すぎですね(笑)

詩羽先輩の紅坂朱音に対する愚痴をちゃんと聞いてあげていますし、

愚痴からあの人(倫也くん)に対する惚気まで聞いてあげてるんですから。

詩羽先輩のガードの硬さからすると、倫也と嵯峨野さんが出会う時は

詩羽先輩からの紹介って形はありえないんだろうなあ。

小冊子に書かれている通り、本編はまだしもあっち(恋するメトロノーム)では(笑)


出海ちゃんと美智留についても見せ場はあったのに自分の感想じゃ触れてないな。

恵の可愛さばかりに目が行ってしまったせいで触れてなかった……

そちらは別の方の感想にお任せするということで、よろしくお願いします!


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恵との会話シーンのドキドキで丸猫ゲームがやりたくなってしまいましたわ。
パルフェとこんにゃくで迷いましたが、学生時代を舞台にしているこんにゃくの方で
どの登場人物も癖はありますが、それぞれに魅力的なので未プレイの方はお勧めです。
丸戸先生のシナリオ運びには定評のありますし、面倒くさいヒロインも当然いますよ(笑)
自分は海と奈緒子のシナリオが好きでした。
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