29とJK 2巻 感想

29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~ (GA文庫)
29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~ (GA文庫)
《Amazonからのあらすじ引用》
読書メーターでも反響続々!

29歳社畜・槍羽鋭二は二つの仕事を抱えている。一つは八王子営業チームの運営。もう一つは社長の孫娘・花恋と社長命令で交際すること。
どちらも問題アリアリ。新たに異動してきた上司は狡猾なブラック野郎。そして花恋は槍羽にデレまくり、純粋で一途な恋心を向けてくる。

有能な槍羽を自分の派閥に抱き込もうとする上司をかわし、可愛いJKの求恋を叱り飛ばして日々を乗り切る槍羽だが、「顧客情報漏洩」という会社の一大事が降りかかる。そして普段はクールな部下・綾からはセクハラ被害を相談されて――!?

29歳よ、仕事も恋も無双せよ!
“禁断の”年の差ラブコメ第2弾!


読書メーターでも反響が続々らしい『29とJK』の続編、29とJKの2巻

『29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~』の感想ですよ。

1巻では期待していたラブコメ要素が少なく、社会人奮闘要素がメインでしたが、

2巻でもその流れはおおよそ変わらなかった気がしますね。

ただ、1巻よりは恋愛パートと社会人パートのかい離が少なくなったのが好印象です。

一例としては恋愛パートでされた描写(作家としての力、挫折した夢など)が、

主人公である槍羽鋭二の社会人パートの活躍に関連していたと思います。

そういう意味で、29とJKの関係がメインストーリーを補完出来ていたので、

やっと『29とJK』というタイトルに負けなくなった気がしますね。


今巻も社会人パートは社内での暗躍により窮地に陥ったところを、

自身の能力と、仲間との絆で逆転という流れで安定の面白さはありますが、

この会社大丈夫なのか?って心配になりますね。

上場規模の企業なら内部抗争などあるだろうなって思いますが、

役員や部課長クラスでもない1社員である主人公を派閥に勧誘したり、

罠にハメようとするというみみっちさがヤバい。社長の公私混同も酷いですし。

この会社コンプライアンス違反で監督省庁の監査が入る日も遠くないでしょうね。

社会人パートの逆転劇は確かに燃える展開で面白さはありますが、

そこにもっていくまでの状況作りに無理があり過ぎる点がマイナスに思います。

そういう点があり社会人パートにも若干の不満を感じましたが、

前作を楽しめた方なら十分に楽しめると思いますので、

続刊を買おうか悩んでる人にお勧めできる作品ですよ。



さて、ここから下は『29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~』の

ネタバレを含む感想になります。

まだ『29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~』を読んでいない方は

引き返すことをお勧めいたします。










社会人パート



今回の敵役である『百目鬼』。ストレートに下種な人間でしたな。

序盤の有能さアピールと出世至上主義から社会人として真っ当な敵になるのかと思いきや

金銭目的の情報漏えい、セクハラ(というか性犯罪レベル)と一気に下種な人間性が表に出るし、

鋭二を派閥に取り込もうとするやり方といい、一転して鋭二を嵌めようとするやり方といい

穴があり過ぎて自滅としか思えないので、逆転からの爽快感が減少しているのが難点ですね。

下種な人間に対しての逆転劇は気持ちいいですが、無能な敵に嵌められる姿や面白くないですし、

無能な敵を倒してもカタルシスが少ないと思うんですよね。

できたら『百目鬼』には下種だけど有能な敵としてあってほしかったですわ。

失点を突くにしてもああもあからさまな失点(部下が無能すぎる点や、自分の策に穴が多い点)では、

逆転を演出するための舞台装置としか思えないのがなあ。

1巻でもそうでしたが、主人公の有能さをアピールする以上に、

敵の無能さが目立っていて作品として勿体無いなって思っちゃうんですよね。

少なくとも口癖がゲスゲスと言っているキャラは、出さなくてもよかったんじゃないかな。


敵に対しての不満は結構ありましたが、物語全体としては面白いんですよね。

敵に嵌められてピンチとなった主人公と主人公の仲間たちが、

不遇な境遇から作戦を練り、逆転するところは爽快感がありますし、

王道だからこその面白さがあると思います。

逆転の仕方も、鋭二がこれまで築いてきた仲間たちとの絆と、

かつて諦めてしまった夢のかけら「作家としての能力」というところが

燃えますし、面白さを倍増させてくれています。

最後の場面で百目鬼が鋭二に告げた言葉のひとつ「作家になれるよ。」というのは

逆転の出来ない状況で出てきた言葉に偽りを挟んでも仕方ないですし、

百目鬼の本心から出た言葉なんでしょうね。

だからこそ、鋭二にとっては胸に残り呪いのような効果を発揮することとなったのだと。

この言葉が呪いの言葉とならないようにするには、

鋭二自身が諦めたと胸の奥に押し込めている作家となりたいという夢を叶えるか、

自分自身ではなくJK『花恋』が作家になる手助けを行い、作家になるという夢を

花恋に代替させて昇華させるしかないと思いますね。

そうすることが出来れば「作家になれるよ」という言葉はただの事実となりますから。


そして百目鬼がもう一つ最後に告げた言葉

「お前みたいに夢のない男が、この腐った組織で生き残ることができるか」

社会人として出世という夢を持たず、作家としての夢を諦めている鋭二

彼はこの腐った組織でどう生きていくのか?

出世など興味はないが八王子の仲間たちは大事にしていますが、

今後は一介のコーチとしてのポジションではなく、八王子センター長として

この八王子全体を組織として管理する立場に立った主人公「鋭二」が

立場が変わることで社会人としての新たな夢を持つのか?

それとも、作家としての夢を捨てきれずに叶えようと動くのか?

何段階も飛ばして昇進したことで起こるであろう会社内での軋轢、

慣れない業務での苦闘というところが3巻で描かれるんでしょうね。

今後の社会人パートの動きもとても気になりますし、楽しみなところです。




JKパート



前巻でほぼ落ちていましたが、鋭二くんてば完全に花恋ちゃんに堕ちちゃいましたね。

ただ、この関係が微笑ましいとか上手くいってほしいとか思っていない自分がいますわ。

花恋ちゃんの夢見がちな恋愛観が合わないってのは確かにありますが、

この素直に応援できない感は鋭二くん側の態度にあるんですよね~


花恋は教え子だ弟子だって言い訳して手を出さないのは百歩譲ってゆるせても、

それなら本当に手を出すんじゃないよとしか思えないんですわ。

言い訳に言い訳を重ねたうえで、性欲に負けて手を出したとしか思えないのが

素直に応援できない理由なんだと思いますわ。

自分は正直、性欲に負けて手を出すのは悪いとは思っていないです。

性欲なら性欲としてかまわないので、相手<花恋>のアタックに押されてじゃなくて

鋭二の方からいけよって思いますわ。

大人の振りをしてるんなら大人の側から言葉や行動しなきゃ卑怯じゃないかな。

年齢差、立場があるから手を出さないって言い訳を重ねてた挙句に手を出すとか

最初っから手を出す奴よりタチが悪いなって自分なら思いますね。

タダの自己保身のクズ野郎って思いますわ(笑)

なので、正直JKパートの鋭二は嫌いなんで恋愛で上手くいってほしいとは思えない。


かつて諦めた夢を託す存在として花恋を応援、後押しする鋭二は嫌いじゃないんで、

やっぱり言い訳を重ねて手を出すところが、私にとっての許せないポイントなんだろうな。

という感じで恋愛パートでも大きな動きがありましたが、正直そこはもうどうでもいいんで

自分にとってJKパートは作家としての花恋の成長を楽しむパートとしますわ。


作家パートも成長著しい点はありますが、一進一退を繰り返しても話動きませんし、

いい感じの進み方だと思いますわ。

初投稿作品、二作目と酷評こそ多かったですが、感想の多さは才能の証ですね。

正直、反応のない作品こそ大多数だと思えば、感想貰える作品には

なにかしら心に響くものがあるってことですから。

どうでもいい作品にたいして感想書くことほど無駄なことはないですからね。

そういう意味ではこの29とJKの2巻も自分にとっては心に来る作品だったのか(笑)


花恋の作品も1次選考を突破し、前途洋々なかんじをみせていますが

果たして最終選考を突破して作家としてメジャーデビューが出来るのか?

最終選考をとっぱしたとき、鋭二は素直に花恋を認めることが出来るのか?

29とJKの3巻では、社会人パートと作家パートを並行して進めていくことができるのか?

といったところも注目の部分なんじゃないかと思いますね。



会社での危機的立場を切り抜け、八王子センター長として出世をした鋭二と、

一次選考を突破し作家として一つ上のステージに立つこととなった花恋

お互いに立ち位置が変わり、そのことが二人の関係に影響があるのか?

このまま順調に二人の関係は進んでいくのか?

作家としての二人の夢は変わることは無いのか?

そういった点を楽しみに3巻も読もうと思います。

結構不満な点をかいちゃっていますが、作品としては好きですし面白いと思っていますよ~


関連感想
29とJK 1巻 感想
29とJK 2巻 感想

社会人と学生の年下カップルの恋愛作品というと
自分にとってはこの『世界でいちばんNGな恋』が思いつきますね。
鋭二と同じようにここぞという時に力を発揮する主人公「芳村 理」と、
花恋よりはしっかりしているヒロイン「陽坂 美都子」
28歳バツイチと14歳の恋愛ものとは、29とJKよりとがっているなあ(笑)
シナリオは『冴えない彼女の育てかた』『White Album2』を手掛けた
丸戸史明先生ですので、クォリティは保証されていますな。
メインヒロインと結ばれる展開もいいですが、その他のサブヒロインも魅力的なので
お勧めの作品です。
自分は元妻の香野 麻実が好きでしたね。
事情があって主人公と別れるというのも29とJKの幼馴染と一緒ですが、
香野 麻実の場合は理由が理由なので苦渋の別れが切ないんですわ。
元はアダルトゲームですが、全年齢版となってエッチなシーンが省かれていますので
大人じゃなくても大丈夫ですよ!
世界でいちばんNGな恋 ふるはうす (通常版)


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