幼女戦記 2巻 感想

幼女戦記 (2) Plus Ultra
幼女戦記 (2) Plus Ultra
《Amazonからのあらすじ引用》
金髪、碧眼の幼い少女という外見とは裏腹に、『死神』『悪魔』と忌避される、帝国軍の魔導大隊の指揮官、ターニャ・デグレチャフ魔導少佐。大軍を烏合の衆と嗤い、懸命の抵抗を蹂躙し、焼けといわれた街を焼く。彼女の姿は、帝国軍という暴力装置の矛先として先陣にあった。各国の思惑が入り乱れ、激化する戦局の中で、帝国軍参謀本部は、勝利の秘訣は、『前方への脱出』のみと確信する。

アニメ化も決まり、コミカライズ版も人気上昇中の

『幼女戦記 (2) Plus Ultra』のネタバレを含む感想になります。

表紙は素敵な笑顔で喜びを表しているデグさんですぞ。

おそらくですがダキア戦役での敵航空戦力不在を知った瞬間の笑顔なんでしょうな。

圧倒的優位を確信した瞬間って笑顔もこぼれますわな。



副題である「Plus Ultra」は、ラテン語で「もっと先へ、もっと向こうへ、更なる前進」

という意味だそうです。

この巻での帝国の躍進を考えればぴったりな副題ですね。

ただ、最後の作戦を考えると前進しすぎな気もしますが(笑)



2巻ではデグさんの下に結成された第二〇三魔導大隊がいよいよ戦線に加わり、

ダキア戦役、北方戦争、ライン戦線と各地を転戦しつつ、敵軍に打撃を与えていきます。

大隊ということで戦局を一変させるとはいかずとも、影響を与える部隊単位となり

デグさんの活躍が帝国軍の優位の一端を担っています。

まさに敵軍からすると動く災厄そのものの被害を与えていきます。

なお、味方からも畏怖や恐怖の対象なので敵が恐れるのも無理ないのですが(笑)

デグさん自体は相も変わらず自己保身と効率と出世第一なのですが、

敵も味方も部下も上官もデグさんの行動と思考をプラス方面で勘違いしますな。

デグさん自身からすると自己保身を考えての行動ですが、部隊の先頭に率先してたち

結果を残している訳ですから、誤解もやむを得ないですしね。

だた、デグさんも相手の思惑をを自身に置き換えて考えるからコミュニケートロストが酷い(笑)

この相互不理解がこの作品の魅力の一端ですね。

ダキア戦役、北方戦争を

ライン戦線を一変させる攻勢に出るところで次巻に続いています。

「ただ、前へ」 「さらに、前へ」 『前方への脱出』の結果は?

デグさんと魔導大隊の活躍と、帝国の勝利へ向けての躍進を次巻でも楽しもうと思います。




それでは、ここから下はネタバレ注意になります。

未読の方を全く!気にしていない私の感想の垂れ流しなのです。

なので、本作品を未読の方は引き返すことを推奨いたします!








ここから下は『幼女戦記 (2) Plus Ultra』のネタバレありの感想ですよ。



ダキア戦役



物語冒頭でデグさんが歓喜の笑みを浮かべてしまう戦争相手という事で、

その末路はもうはっきりと分かりやすい相手でしたね。

デグさんと魔導大隊に戦果と実戦経験をつませるだけになっていました。


デグさんたち魔導大隊がヘリコプター部隊と考えれば、

敵航空戦力不在は一方的に蹂躙可能なことが明確ですからね。


その後、首都にまでデグさんと魔導大隊に乗り込まれて蹂躙されてしまうとは。

夜間にいきなり幼女の声で警告され唖然としているところに、軍需工場を破壊された

ダキア国民と首脳陣に対しては同情を禁じ得ないですね(笑)

主力壊滅と首都襲撃でダキア大公国は出てきたと思ったらあっさり退場の悲しみ



北方戦争



ダキア戦役と違い、協商連合と連合王国は戦力もあり経験も積んでいましたが

全ての面で神に見放されたかのような不運がつづく悲しさがありますね。

いや、むしろデグさんが神に愛された結果ともいえるのですが、

存在Xを憎むデグさん的には不本意なんでしょうね。神を讃えねば(笑)


協商連合の亡命政権樹立のため連合王国への逃亡を企てれば、哨戒中のデグさんに遭遇

魚電誘爆を狙ったデグさんの攻撃は、たまたま要人の居住エリアを直撃

潜水艦での逃亡を企てるも発見され、警告射撃で撃沈される。

本当にデグさんの強運が怖いのですが、デグさん本人は任務の失敗という認識で

帝国に捨てられないかを恐怖しているという事態ですものね。

ホント、コニュニケートロストの積み重ねが怖い作品ですね。

大体デグさんが悪いのですけど(笑)


ルーデンドルフ少将との会話で、敵後方への上陸作戦が考えられると告げたシーンも

デグさん本人からすれば過去の戦史を思い出しての呟きなのですが、

ルーデンドルフ少将からすると秘中の秘の作戦を、一介の少佐しかも幼女が

言い出すわけですからそりゃ誤解しますよね。

デグさん自己保身主義の割に他者からの客観的な評価に疎いところがありますな。

そこが魅力的なんですけど。

首脳部に見どころを認められるのは、デグさん本人にとってプラスでしょうが

その収支が最終的に黒字なのか赤字なのかは以下続刊の展開次第でしょうね。



そして、初期から闘っていた敵ネームドのアンソン大佐もついにデグさんの手にかかることに

幸せな家庭、守るべき家族である妻と娘、そして愛すべき祖国を守る姿を見せてきただけに、

デグさんの敵側とはいえここでの退場は悲しみを感じますね。

娘からのプレゼントである短機関銃をデグさんが奪取したことで、

新たな縁が産まれることになったのは続刊を読んでいる人間なら既知の事実です。

アンソン大佐が望まぬ方に進んでいくことが、アンソン大佐にも彼の家族にも不幸ですわ。



ライン戦線とアレーヌ市街戦



東のダキアから北の北方戦争、そして西のライン戦線と、

反時計回りに戦場を半周してくるとか超過勤務が酷い職場ですな。

ただ、戦争なので自己都合で退職できない悲しみ。自分の立場じゃなくてよかったわ。


アレーヌ市街戦という名の住民虐殺は敵味方どちらにとっても悲劇です。

帝国としては北方戦争での後方上陸作戦の結果を知っているだけに、

後方連絡戦の機能不全は帝国軍のライン戦線崩壊を招くことが明白です。

蜂起したアレーヌ市を制圧する必要が当然出てくるのですが、

その制圧をデグさんが指揮する羽目になるというのは、悲劇であり喜劇ですね。


軍大学での講義の一環としてデグさん自身が提示した戦時法に抵触しない作戦。

議論のための議論をすることを前提として提示したまさに詭弁ともいえる作戦です。

そんな詭弁を前提とした作戦にまさか本人が従事し、市民を殺す羽目になるのですから

これは喜劇としか言いようがありませんな。

ただ、殺された市民と、その作戦に従事する羽目になった魔導大隊の兵からすれば悲劇です。


市民を虐殺したくないと考え、上官であるデグさんに具申できるグランツ少尉は

人として正しいと思います。

私自身が同じ立場に立たされたらやりたくないですから。

ただ、これは戦時中の話であり、市民を生かして逃がせば味方を殺す兵士になります。

だからこそ、躊躇わず殺す決断をしたデグさんも兵士として正しいのです。

感情よりも理性を優先し、効率を何より愛するデグさんからすれば、

蜂起した市民が自ら招いた結果としか思えないでしょうしね。


デグさん自身も虐殺と認識はしていますし、撤退戦の殿と前方作戦の先駆けは

虐殺の口封じなのかと考えていますので、尾を引きそうなのが怖いですな。



ゼートゥーアー少将提唱による、戦争に勝つためのドクトリンの変更。

まさに物語部隊の軍事ドクトリンからするとパラダイムシフト。

目的を陣地の突破ではなく、敵兵の出血を強要し、敵の消耗を狙う。

恐ろしい方針ですね。まさに一兵卒からすると地獄の戦場が幕をあげるわけですから。

瀉血戦術への切り替えが行われたのも、デグさんが出世の機会を求めて

軍大学でゼートゥーアー少将と話したことが切っ掛けだからなあ。

世界人口の損失の何%かはデグさんの影響と考えると怖い。助けて存在X~



パラダイムシフト、戦争ドクトリンの変更に伴う前方作戦の先駆けとなった

デグさんと魔導大隊は生き延びることが出来るのか(笑)

次巻『幼女戦記 3巻』も楽しく読ませていただこうと思います!


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コミカライズ版も12月10日に1巻が発売しますよ!
マンガではデグさんだけじゃなくて、デグさんと会話している相手側の思考も読めるのでお勧めです。
しかも2巻も12月末にはでるという嬉しいサプライズ。
私も発売したら買います~サインとか特典付きとかないかしら?



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