【ネタバレあり感想】幼女戦記 (6) Nil admirari (カルロ・ゼン) (KADOKAWA/エンターブレイン)

幼女戦記 6 Nil admirari
幼女戦記 6 Nil admirari
《Amazonからのあらすじ引用》
生存とは、いつだって闘争だ。
帝国軍、ターニャ・フォン・デグレチャフ中佐は極寒の東部戦線において
文字通りに原初的な事実を『痛感』していた。
精緻な暴力装置とて、凍てつき、動くことすら、骨を折る季節。
なればこそ、冬には策動の花が咲く。
矛盾する利害、数多の駆け引きが誰にも制御しえぬ混迷の渦を産み落とす。
誰もが嘆く。こんなはずではなかった、と。さぁ、覚悟を決めよう。
何事も、もはや、驚くには値しない。


アニメ化企画が絶賛進行中の幼女戦記 6巻 Nil admirari の感想です。

副題にある『Nil admirari』とは、ラテン語での『何事にも驚かない』意味だそうです。

作中の国際情勢や戦況ですと、何が起きたとしても『何事にも驚かない』ということなのか?

それとも、アニメ化企画侵攻中という事にも驚かないという意味なのでしょうか?(笑)

幼女戦記は1巻あたりの内容密度が高い作品ですので、何巻までアニメ化するのかが気になりますね。

内容自体とタイトルとのかい離も酷い(ほめ言葉)ので、実際にアニメとなった時が楽しみです。



まずは、幼女戦記 6巻のネタバレなしの感想です。

今巻は、デグさんとサラマンダー戦闘団の戦闘がメインではありません。

帝国の現状と戦況、連邦と連合王国の協調、そして世界情勢の流れが説明されています。

アニメ化企画が絶賛進行中の幼女戦記 6巻 Nil admirari の感想です。

副題にある『Nil admirari』とは、ラテン語での『何事にも驚かない』意味だそうです。

作中の国際情勢や戦況ですと、何が起きたとしても『何事にも驚かない』ということなのか?

それとも、アニメ化企画侵攻中という事にも驚かないという意味なのでしょうか?(笑)

幼女戦記は1巻あたりの内容密度が高い作品ですので、何巻までアニメ化するのかが気になりますね。

内容自体とタイトルとのかい離も酷い(ほめ言葉)ので、実際にアニメとなった時が楽しみです。


さて、幼女戦記 6巻のネタバレなしの感想です。

今巻は、デグさんとサラマンダー戦闘団の戦闘がメインではありません。

帝国の現状と戦況、連邦と連合王国の協調、そして世界情勢の流れが説明されています。

各戦線を優位に進めていることで逆に追い詰められていく帝国の姿と、

落とし所を見つけられぬまま混迷にハマっていく関係各国の姿とが描かれています。

ですので、状況の整理と次なる闘争に向けての溜めの1冊と言う感じでした。

だからと言って内容が薄いわけではなく、今後の国際情勢や参戦状況についての伏線、示唆が多いですし、

登場人物たちの深堀がされて、より物語に深みが出ています。

デグさんの奮闘、苦闘がないので、熱量が物足りなく感じるかもしれません。

ですが今巻で溜めた分、次巻以降での爆発が期待できますね。

状況の整理と次なる闘争に向けての溜めの1冊と言う感じでした。

だからと言って内容が薄いわけではありません。

国際情勢や参戦状況の推移についての伏線、示唆が多いですし、

登場人物たちの深掘りがされておりますので、より物語に深みが出ています。

デグさんの奮闘、苦闘がないので、熱量が物足りなく感じるかもしれません。

ですが今巻で溜めた分、次巻以降での爆発が期待できますね。



さて、ここから下は幼女戦記 6巻 Nil admirari のネタバレを含む感想となります。

まだ未読の方は、ここまでで引き返すことをお勧めいたします。









帝国のおかれた状況は、かなりの苦境ですね。

確かに各戦線で状況優位とはなっていますが、優位ゆえに落としどころが見つけられない。

人的資源の欠乏、物資の欠乏状況から考えれば、停戦ないしは講和をすべきなのは自明ですが

帝国優位の状況のため、戦果なしの講和では国民感情が許さず。

デグさんのような合理主義の塊な人物じゃないと、一度火が付いた感情が収まることはないでしょうね。

読者視点ではデグさんのおっしゃる通り戦前の状況にまで針を戻す原状回復の講和こそが

最善の手と分かるのですが、負け慣れていない帝国では選べないのも理解できます。

銀英伝で言えば、同盟軍のイゼルローン要塞無血開城による戦意高揚からの

アムリッツァ星域会戦での大敗北と言う流れを帝国も歩んでいる感じでしょうか。


内線作戦主義の帝国が戦況優位の為に外線に手を出してしまったと言う初手からの失敗が

ここにきて破たん寸前まできてしまったという状況です。

作中でもありましたが帝国参謀本部が優秀すぎるため、

大戦略がないにもかかわらず個人的手法で何とかしてしまっているという状況です。

小さなほころびは個人芸でなんとかしていますが、

そのためいずれ大きなほころびから滅亡へという最悪のシナリオが考えられますね。



作中でも連邦や連合王国は政治的主導者おり、政治の延長としての戦争目的が語られていますが、

帝国には政治的主導者の存在がおらず、国際情勢と戦況に対して臨機応変に戦争をすすめています。

ですので、帝国は軍主導なればこそ戦線では優位ですが、政略目標と戦争のゴールがないため

勝利を政治的に生かすことができず、また帝国自身が戦争の終結点を見いだせていないですね。

戦えば犠牲を出しつつも勝利していますが、その勝利のために犠牲にした分の戦果を求めてしまい、

さらに戦争を終わらせることが出来なくなってしまうジレンマ。

デグさんも作中で言っていましたが、帝国はハンニバルであり、

帝国の勝利はピュロスの勝利に過ぎないというのがあからさまになっています。

今の帝国にちょび髭の伍長がいたら、意外と何とかなっちゃうんじゃないかしらと思えるくらい

政治指導者不在がたたっていますね(汗)

少なくともヴィシー・フランスのように占領地に帝国に友好的な政治勢力が築ければ、

まだ帝国の勝利も生かせるんですけど。



名目上の同盟国であるイルドア方面もきな臭い感じになってきましたし、

合衆国に対する無差別潜水艦作戦も検討を始めてきました。

帝国の四面楚歌の状況は、過剰防衛的な帝国の考えと行動からですが、

そろそろ破滅の足音が近づいてきましたね。

帝国は勝ち続けて、勝ち続けて、最後になって負けるのか。

俺はここまでしか来れない男だったのかキルヒアイスと嘆きたくなりますな。

100戦して100勝とは行くわけもなく、項羽も最終的に敗北したことを考えれば

戦争での勝利を活かせぬ政治力のなさは致命的すぎて、

せめて傷をすくない幸福な降伏が帝国におとずれることを願いますわ。




そして、この巻でクローズアップされた人物は、メアリー・スーさん

幸福な家庭の姿と、その幸せな家庭が崩壊していく姿を丁寧に描かれていた分

いまのスーさんの考えはある程度まで理解できます。

ただ、その視野狭窄ぶりと自分の考えこそ正しいと考える独善性はキツイですね。

若さゆえ、自身に訪れた不幸ゆえとはいえ、

1軍人としての考えではなく個人感情を優先した行動と言動にはかなりゲンナリきますね。

スーさんの理想と現実とのかい離、自身の正義こそが正しいと思える性格は、

こちらも帝国と最後と同じくらい、絶望的な最後になりそうで怖いです。

役割上、そのスーさんに対応しないといけないドレイクさんにはマジ同情ですわ。



帝国の苦境は、世界情勢的に改善する可能性は低く、更なる苦闘が想像されます。

四方敵、物資も戦力も乏しい中、参謀本部直属の戦闘部隊として

サラマンダー軍団が便利屋的に使われる現状を考えるに、

デグさん一行は激戦区を順繰り回る地獄めぐりコースになりそうですな。

デグさんは激戦区や苦闘でこそ輝きますので、次巻が待ち遠しいです。

そんな幼女戦記 7巻の発売日は2016年12月発売予定と、年内にもう1冊幼女戦記が楽しめる喜び!!

早く新刊を読みたいですな。そのころにはアニメかも具体化してるのかしら?


その他、この巻で気になった点を以下につらつらと記載します。

・幼女戦記を読んでいると、コーヒーが飲みたくなりますね。
 お茶派の自分ですら幼女戦記読んでるときはコーヒーを飲んじゃうくらいに

・オーバーロード作戦の解説には笑った
 さすが個人で合衆国並みの戦力を持つアインズ様
 さすもも!!

・合衆国の参戦が近づいてきていることに戦慄
 公共事業として空母作っちゃう国力相手に四方的な帝国が勝てる未来がみえない
 終わりの始まりが近づいてきましたな。

・他国に侵攻するために他国の戦略研究を流用しちゃう帝国
 臨機応変が優秀すぎて、そりゃ戦略目標が定まらなくてもなんとかしちゃいますわ
 
・ドレイクさんとミケルさんのやり取りいいですね。
 国家の違いはあれど、共に戦う戦友に垣根はないという姿はカッコいいですわ
 「雨の日の友人に」という言葉もカッコいい!!

・そんな戦友の姿がカッコいいとすると、スーさんと政治将校の姿は醜悪ですな
 政治将校であるタネーチカさんは分かったうえでやっていそうですが、
 スーさんは深く考えておらず利用されているだけと思えるだけになんとも


今回はこんなところで。
拙い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。

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戦記物好きならば今でも銀河英雄伝説はお勧めの一作です。
今なら藤崎 竜先生の漫画版が面白いのです。ホーランド中将が英雄的でカッコいいですわ(笑)
銀河英雄伝説 1 (ヤングジャンプコミックス)


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