【感想】第七異世界のラダッシュ村 (蝉川 夏哉) (星海社FICTIONS)

第七異世界のラダッシュ村 (星海社FICTIONS)
第七異世界のラダッシュ村 (星海社FICTIONS)
《星海社FICTIONS HPからのあらすじ引用》時に2019年。かのアームストロング隊長が、第一異世界に“小さくとも偉大な一歩”を踏み出してから、半世紀の時が流れていた……。
25歳のフリーライター・海野啓太郎は、ひょんなきっかけから半年間の第五異世界取材の切符を手にする。めぐってきた大きなチャンスに飛びついた啓太郎だったが、「国際線の飛行機より安全」なはずの異世界行きは、思わぬトラブルに見舞われてしまう。
──接続事故。啓太郎を含む5人が放り出された先は、第五異世界の入植地ではなく、まったく未知の「第七異世界」だった。
救助はきっとくる。けれど、それは一体いつになるのか?
不安を抱えつつサバイバル生活へと一歩を踏み出した啓太郎たちは、放棄された遺跡で、なんと人類史上初めて“異世界人”と出会う──。
異世界の言語を学び、異世界の土でトマトを育て、異世界の魚を釣り、そして……異世界で村、つくれるか!?
『異世界居酒屋「のぶ」』の蝉川夏哉が贈る異世界開拓記、ここに開幕──!

異世界居酒屋「のぶ」』の作者である蝉川 夏哉先生の最新作、『第七異世界のラダッシュ村』1巻の感想になります。

失礼ながら『異世界居酒屋「のぶ」』についてはWeb小説を斜め読み程度でしか読んでいないため、私が購入した理由は作者買いではありません。

では、何故に本作ラダッシュ村を購入したかと言いますと、作品タイトルと帯に惹かれて買ってしまいました(笑)

確信犯的に人気番組である『DASH村』に引っ掛けているようなタイトルと内容ですよね。

帯にある『異世界で村、つくれるのか!?』のメッセージは、『DASH村』のナレーションで再生されます。

これで内容がさほど面白くない場合は、完全にタイトルと帯だけの出落ちかよってことになります。

ですが、本作『第七異世界のラダッシュ村』はしっかりと丁寧に物語が作られておりますし、内容も面白く読めました。

この作品の本質は、しっかりとした土台を作ったうえでの異世界交流物語ではないかと思っています。

チートで主人公スゲーや現代地球技術スゲーという要素は少なく、ご都合主義も少ないので、地に足のついた物語を楽しむことが出来たと思います。

ですので、タイトルの出落ち感で警戒してしまうともったいない作品です。

『DASH村』が好きなら、異世界開拓物の作品が好きなら、是非ご購入をおすすめいたします。

私個人では楽しさのあまり読むのを止めることが出来ず、一日で読み終えてしまいました(笑)



ここから下は、『第七異世界のラダッシュ村 』の1巻のネタバレを含む感想になります。

まだ本作を読んでいない方や、ネタバレを踏みたくない方は、ここで引き返すことをお勧めいたします。










上にも書きましたが読んでて面白かったです。

何が良かったのか?って考えてみますと、ロビンソンクルーソーのような漂流物かつ異世界開拓物という物語が、私の冒険心と開拓心に火をつけたように思えますね。

宇宙開発ではなく異世界開発に舵を切った我々の知っている地球とはちょっと違う世界で、主人公たちが思わぬトラブルからまだ発見されていない第七の異世界に漂流します。

ここで、主人公たちが慌てず狼狽せずに、自分たちが出来ることを無理なく地道にやっていき、足場を固めていくという姿が良かったです。

考えなしに行動してトラブルを起こし無理に物語を動かしたりしていないので、主人公たちの行動や性格に共感することができて、物語に入っていきやすかったです。

異世界に漂流していった主人公たちのグループも、医者やジャーナリスト、都市開発プランナーにニート兼農業経験者、そして異世界考古学者と、必要最小限にして初期の村開発に必要な人物。

また、今後村を発展してくのにも、異世界を調査していくにしても必要な人物がそろっているというナイスな人選ですな。

最初にもめ事を起こした元エリート官僚とかがいたら、方針決めの際に常にもめ事が起きてストレスマッハな状況になること間違いなしでしたな(笑)



異世界漂着後、現地環境に気を使いつつも生き残るために地道にかつ慎重に調査を行う姿。

地球人類が初めて遭遇した異世界人との交流で、現代知識や技術、地球産のアイテムを使っていきなり好印象を得るのではなく、地道に言葉を交わし共に生活をしていくことで信頼や友好を得ていく姿。

どちらも小さいことから積み重ねており、現地に足場を築くのに時間をかけていますが、その地道な詰む重ねの分、しっかりとした土台が築かれているので、読んでいる私も共感や安心を覚えますね。



ラダッシュ村 1巻では村を作るというところまでは、さほど進んでおりません。

村とする場所の位置を決めて、遭遇した異世界人の貴族階層に村建設の許可をもらい、友好と信頼を得た異世界人にラダッシュ村への移住を決めてもらうというところまでが、本巻での村づくりの流れでした。

現代技術や知識を用いてあっさり村を作成し、農業商業で無双して、1つの村から国を世界自体を改革する!!といったチート系内政物がメインじゃないのが、ラダッシュ村のいいところだと思いますね。

村の開拓という主軸はありますが、それ以上に異世界と異世界人との交流ものというのがメインストーリーになるんじゃないかなと私は思いましたね。

今後、文化の違いによる問題や騒動も起きてくるかと思いますが、1巻での地道な調査と交流の仕方を見るに、極端に主人公たちに都合のいいような解決ではなく、地に足の着いたしっかりとした解決をしてくれそうで楽しみです。



タイトルに1巻とついていませんでしたが、ラダッシュ村の続編は期待していいんですよね?

村の開発がいよいよ始まるという一番おいしい初期開拓の部分なので、ここで続刊無しはきつ過ぎます(笑)

異世界内でも戦争もあったようですし、ラダッシュ村の発展に伴う国力増強などが影響を与える展開も楽しみなんだよなあ。

過ぎた現代技術スゲーは見たくないですが、適度な技術スゲーは大好物なのでちょっとやってくれると嬉しいな。

1巻で言えばデザインがダサく人気のないTシャツが、異世界では着心地や素材面で高級品になるような展開とか、私は大好きでした。

なんかまとまっていませんが、ラダッシュ村が面白くてこの作品のファンになりましたので、完結まで追いかけていきたいと思います。



その他、第七異世界のラダッシュ村 1巻で気になった点を以下につらつらと記載してます

・入植地で独立戦争が起こりそうなのは納得ですなあ
 異世界内での有益な国土争いとか激しそうですわ。
 アメリカさんとロシアさんと中国さんで喧々諤々の外交戦が行われてそうだ

・第1~6異世界で文明の遺跡がある
 第7異世界以外の文明人はどこにきえたのだろうか?
 本作で触れることがあるかもしれないが、触れなくても別外伝作りやすくていい設定ですな。


・今回は都市プランナーのオブライエンくんが目立つ機会が少なかったな
 村が発展していくにあたり都市プランナーの計画で発展していくんだろうか?
 現代世界と異世界で文明レベルが違うから、計画を立てるのも大変そうだな

・ミクリを男の子だと思ってる奴なんておるんかー?
 主人公の海野啓太郎がそうだった(絶句)
 順調にイベントこなして女の子であることにも気づいたし、これはミクリがメインヒロイン決定ですわ



今回はこんなところで。
拙い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。

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