【感想】我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (あわむら 赤光) (GA文庫)

我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)
我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)
《Amazonからのあらすじ引用》「さあ、あなた様の帝国を創りましょう」

天下無双――アレクシス大帝、レオナート一世の驍勇は真実そう評される。
しかし、後に大陸統一を果たす彼も、若き日には"吸血皇子"の汚名を着せられ、
故郷を奪われた、武骨で不器用な青年でしかなかった。
これは、大反撃の物語である。
再起を誓ったレオナートはまさに一騎当千!
そして一本気な彼に惹かれて集うは、神とも魔物とも例えられる数多の名将、賢者、才媛、奇才。
やがて彼らは腐敗した祖国を呑みこむ一大勢力となり、群雄する大国全てと渡り合っていく!
痛快にして本格――多士済々の英雄女傑、武勇と軍略が熱く胸を焦がすファンタジー戦記、堂々開幕!!


戦記物が大好きなので本作品『我が驍勇にふるえよ天地』を購入しました。

アルスラーン戦記』や『将国のアルタイル』のような硬派な戦記物が私は大好きなのです。

でも、今のライトノベルの売れ筋から外れているせいか、戦記物って少ないイメージですね。

それだけに新作戦記物である『我が驍勇にふるえよ天地』には期待大です。

本作の内容紹介のあらすじにもありますが、主人公レオナートの大陸制覇は確定した未来です。

レオナートが陸制覇のため、どのように敵国を倒し、どのような帝国をつくっていくのか?

そういった点を本作品を通して楽しめたらなと思います。



さて、ここから下は『我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~』1巻のネタバレを含む感想になります。

まだ本作を読んでいない方や、ネタバレを踏みたくない方は、ここで引き返すことをお勧めいたします。









主人公である『レオナート』は、平民出身の母を持ち、クロード帝国内の帝族貴族たちに蔑まれる存在です。

そんなレオナートを庇護し育ててくれたのがアレクシス侯爵夫人にして叔母である『ロザリア』

ロザリアの領地であるアレクシス州で、レオナートは戦士としての技量と、将として能力とを叔母に鍛えられていきます。

いくら有能な叔母の元で鍛えられたとはいえ、レオナートの個人武勇は凄すぎますね。

タイトルにある通りレオナートの驍勇に天地が震えるのも納得です。

一騎当千の武勇なのは当然ですが、敵兵からの弓の一斉射撃を身じろぎすることで鎧の上を滑らせ、無傷とか怪物過ぎますわ(笑)

圧倒的な個人的な武勇に比べて、将軍としての能力はどうでしょう?

戦場での策は軍師である『シェーラ』が立案し、伝説伝承(フォークロア)という風説や風聞を用いたり逆手にとって相手をハメていく戦法で勝利していきます。

相手の裏をかく戦法として、夜の森林を通過しての騎兵での奇襲という戦法を用いていますが、これどうなんだろ?

土地勘のない他領の騎士団が、夜の闇の中森林を無傷で突破するとかすごすぎるし、500の騎兵が音もなく駆け抜けるとかいけるんだろうか(笑)

あと、伝説伝承を用いて名声を高めていたところに、やむなく反逆したものを助けるためとはいえ、3万人を全て焼き殺したことにしたのは、悪手すぎるんだよなあ。

曹操の徐州虐殺の悪名や、信長の一向一揆殲滅並みに悪名が響くはずなんで。

今後、建国に向けて国内の帝族や貴族との死闘をするうえでも、この悪名はプラスにならんよな。

2巻以降、例えば第4皇子にその点を責められた際に、どう挽回するのかが気になる要素です。

その挽回の仕方がひどければ軍師のシェーラが無能ですし、責め方がまずければ第4皇子が無能になるから、扱いが難しくなる1点ですが、それだけにどう料理するのかは楽しみです。



今巻の敵は国内4大公爵の一人であるディンクウッド公爵と、その公爵が後押しをしている第2皇子シャルトです。

この二人は作中では決して無能な人物ではなく、むしろ有能な人物として描かれています。

その有能な敵を主人公レオナート陣営がどう倒すのか?としてクライマックスを盛り上がげようとしているのでしょうが、有能な敵に見えないので盛り上がりにちょいかける気が(笑)

反乱軍陣営の紹介で優秀さをアピールしていますが、その優秀な人物たちの実際の行動を作中で見ていませんし、その後あっさり負けるので優秀な気がしないんですよね。

反乱鎮圧に向かった近衛軍を鎧袖一触とする優秀な反乱軍を描いた上なら、それを上回る最強の主人公軍団と
思えるのですが。

そもそも本当に優秀な人物たちだったら反乱などせず、もっと国内有力貴族を派閥に取り込み、第2皇子を継承順位1位にすればいいだけですしね。

無能な貴族の悪辣な姿を多く描き、その無能貴族を打倒することでカタルシスを得るのは十分ありですが、クライマックスの敵を無能に書きすぎると作品に対しての熱が冷めちゃいますね。

強い敵の策謀に苦しむが、その敵を上回る策や戦力で苦戦しつつも勝利するという流れがみたいものです。

今巻では表だって敵対していませんが、他国の間者だろうと思える『アンジュ』と、第4皇子である『キルクス』は優秀に描かれそうなので、次巻以降では有能な敵との一進一退の攻防が楽しめそうです。

キルクスも帝位を狙っているので、当面はキルクスと帝位争いかな?



なんか不満が多い感想になってしまったな。

面白くなる要素が多く期待しているだけに、期待の分だけ厳しく見てしまいましたね。

皇位継承者が継承権のある帝国を継がず、新たな帝国を築くという燃える物語ですので、次巻での盛り返しを楽しみにしています。



その他、この巻で気になった点を以下につらつらと記載してます

・敵国に領土取られているのに、国内貴族どうしで争いしていて大丈夫なのか?
 1国を相手にして州軍のみで戦わせるとか、援軍を送らないどころか妨害するとか
 あまりに無能すぎてキツイ
 
・アレクシス州の広さが日本でいう関東平野なみの広さ
 そこ占領されるってヤバ過ぎるね。滅亡まったなしでしょ。
 しかも占領されて数年、反抗戦もなしとか占領認めちゃってるじゃん。。。

・軍師シェーラさん、恋愛脳すぎませんかね?
 あからさまな恋愛アピールを主要人物同士でされるときついですわ
 脇役でやってるならネタ枠でいいんだけど、まじめな戦闘の前後で恋愛脳を見せられるのきついっす(笑)
 恋愛パートはありでもいいんで、ON/OFFの切り替えでお願いしますわ。


今回はこんなところで。
拙い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。

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