ネタバレあり感想 幼女戦記 (1) Deus lo vult (カルロ・ゼン) (KADOKAWA/エンターブレイン)

幼女戦記 (1) Deus lo vult
amazon.co.jp
《Amazonからのあらすじ引用》
戦争の最前線にいるは幼い少女。金髪、碧眼そして白く透き通った肌の幼女が、空を飛び、容赦なく敵を撃ち落とす。幼女らしい舌足らずさで軍を指揮する彼女の名はターニャ・デグレチャフ。だが、その中身は、神の暴走により幼女へと生まれ変わることとなったエリートサラリーマン。効率化と自らの出世をなによりも優先する幼女デグレチャフは、帝国軍魔導師の中でも最も危険な存在へとなっていく―。




アニメ化企画が推進中の幼女戦記。

幼女戦記1巻 Deus lo vult のネタバレを含む感想になります。

幼女戦記自体は以前から読んでおりましたが、アニメ化前に再読と感想を書こうと思います。


この作品を知ったきっかけは、ラノベ系まとめサイト(どのサイトだったかは失念)でお勧めのラノベとして挙げられていたからです。

確か、『新城直衛が幼女になって空飛んできた。何を言っているか分からないと思うが、ほぼあってる。』とあったので興味をひかれた覚えが(笑)

それで書店で手に取ってみたら、表紙のデグさんの可愛さに打ちのめされて、その場で購入。

帰宅して1巻読了後に、書店に引き返して既刊分の幼女戦記2巻~4巻まで買ってしまいましたね。

1冊でかなりの分量がありましたので、3冊分お持ち帰りで結構重たかった覚えもあります(笑)

感想を書くために改めて上記の紹介文を検索してみたところ、漫画家である野上 武志先生の幼女戦記の感想がもとだったみたいです。⇒※野上 武志先生のコメント

野上先生のつぶやきで、幼女戦記を知ることが出来ましたので、本当に感謝ですね。



ということで、『幼女戦記 アニメ化』で検索すると予測キーワードに『正気』とでてくる作品

幼女戦記 1巻 Deus lo vult のネタバレを含む感想になります。

まだ未読の方は、ここで引き返すことをお勧めいたします。









主人公 『ターニャ・デグレチャフ』さん(以下、デグさん)が異世界転生し、少尉任官から少佐に昇進して大隊長となるまでが、1巻に書かれている内容になります。

さらっと流してしまいましたが主人公のデグさんは、現代日本から第1次大戦中に近い世界情勢の異世界に転生した人物なのです。

ただ、現代日本から転生と言っても現代知識で無双すると言う訳ではありません。

第1次2次大戦の頃の知識を使って、戦略や戦術を考える際の根拠にしたり、出世のための知識としていますが、大局を変えるほどのことは出来ない。

この辺のバランスどりが上手いなって素直に思いますね。

また、転生前の人物像を優秀な社会人としていますので、異世界で活躍する姿に無理が少なく感じますね。

ただ、重度の社畜っぷりと現実主義かつ効率主義の塊なので、考えの偏りが酷いですが(笑)


デグさんの転生理由も中々の酷さで、唯一神さんの理不尽さがこれでもかと出ています。

デグさんの信仰心が薄いのが、『科学世界で、男で、戦争を知らずだから』、現実と逆の世界、性別にして転生とは、唯一神さん結構雑に対処しますな。

その後も追い詰められれば信仰心が得られるはずと、これでもかと言うくらいに辛い戦場や立場にされてますね。

その逆境を跳ね返すための力も、神から授けらた聖遺物というのが悪辣ですね(笑)

デグさん自身の魔力と聖遺物の力で、ある程度の逆境は跳ね返せますが、使うたびに祈りをささげねばならず、無意識に信仰心が芽生えていくという、ある種呪いや洗脳のようなもの。

使うたびにデグさんの神に対する怒りが加速していきますが、他者からは信仰心の厚い人物とみられますます神に対する怒りがという永久機関ですね。

セレブリャーコフ少尉にも『神国を守る使徒の尖兵たれ』と啓示を与えていますし、大戦の裏で神が暗躍しすぎだな。

まだまだ介入がありそうですし、ますます戦争が広がっていく地獄が見えるな。

今巻のサブタイトルとなっています『Deus lo vult』は、ラテン語で『神がそれを望まれる』という意味があるそうです。

『神がそれを望まれる』とはすごい皮肉的な言葉ですわ。デグさんの転生も、この戦争も神が望んでおこなったことですから。

善意悪意を超越した存在ですが、登場人物からしたら、神が悪魔に味方している酷い時代ですね。


神の悪意について結構語りましたが、デグさんも他者に対しては結構ひどいとこありますんで、意外とそこまで神がひどいと思わないとこあります(笑)

デグさん自身は国へ対する献身より、自己保身が当然優先ですし、出世のために色々とやってますからね。

その辺は現代日本の会社でエリートコースを歩んでいただけありますわ。

上位者への取り入りっぷりや、ライバルを蹴落とすための何気ない策は、なかなか目を見張るものがありますね。

父親という立場になり、幼女が戦場に出ることを善意や親心で止めようとしていたウーガ大尉に対しても、逆に軍から去ることを善意に見せて説得するデグさんの姿に戦慄を覚えましたわ。

ウーガ大尉の善意を錯乱と捉えちゃう、その思考方向に驚愕ですな。

レルゲン中佐の言う通り、人を人的資源として捉え数として数える、デグさんはまさに異常者ですわ(笑)

そんな異常者に見えて忌避されるタイプにもなり得るデグさんですが、意外と肝心なとこでウッカリして勘違いされたり、出世はすれども、より危険な状況に追い込まれます。

そんなデグさんの姿を見てると、意外と嫌いになれず味があるキャラクターに思えるので、楽しいですね。

今巻では少尉から少佐に出世し、大隊を率いる指揮官となります。

大隊という、大局を変える力はないが戦局には影響を与えることが出来る立場になり、今後のデグさんとデグさん大隊の活躍と苦難が楽しみなところです。



という感じで、デグさんの話ばかりになってしまいましたが、メインとなっている大戦の状況も。

デグさんの所属する帝国は四方を仮想国に囲まれています。

帝国の北側にある協商連合による政治的に行われた無意味な越境から開戦し、戦争が始まります。

物語の舞台としている異世界は、我々の現実世界でいうところの第一次大戦期となっております。

大陸国家である帝国では四方の敵に囲まれているという恐怖心や圧迫感があり、四方の敵に対応できるよう大量の軍隊を備えています。

逆に帝国の四方にある各国としては、軍事超大国な帝国は存在自体が恐怖。

そんな帝国と各国のうちの1国で戦争が始り、しかも、その最初に戦争を始めた国があっという間に劣勢となるとするとそりゃ干渉せざるを得ない訳です。

4国でやっと対等な軍事力な国がそのうちの1国を飲み込みそうとう訳ですからね。

ただ、全体を見渡せる読者として視点からすると、帝国の軍事力至上の考え方とか行き過ぎですわ(笑)

しかも、帝国から四方を仮想敵国に囲まれてることを積極的に打破しようとしてくるんですもの。

実際の日本の隣国に、この帝国がいたら笑うどころじゃなく、存在自体が恐怖の対象以外の何物でもないですよ。

そりゃ四方敵にするどころじゃなく、利害関係ない国くらいしか友好的になれません。

つい、自分が良くプレーするシミュレーションゲームであるCivilization4をベースに考えてしまうんですが、エネルギーグラフがぶっちぎり1位で、かつ好戦的な国が隣国にあったら、自分も含めて連合組んで打倒に行きますわ。

なので、協商連合国が偶発的に開戦したとか聞いたら、まず連合国になぜ一国で戦争始めてんの?バカなの?滅びるのは勝手だけどバランス崩れるから勘弁してくれよって怒りをだきますね(笑)

協商連合相手には圧倒的優位、参戦してきた共和国相手には踏みとどまり防衛とすでに2国相手と戦争できる力を見せている帝国。

今のところは帝国優位ですが、いつまでも周辺国もやられっぱなしじゃないでしょうし、神が望む過酷な状況維持のためにも地獄の大戦が今後始まりそうです。

各個撃破されないよう連合を組んだ相手と、強国とはいえ1国である帝国では、回復力が違うので、最終的には帝国の敗戦は約束されているよう思えます。

その敗戦に向かう中で、いかにデグさんとデグさんの部隊が立ち向かっていくかが気になりますね。

引き続き2巻以降も再読して、物語を再度楽しませていただこうと思います。

アニメ化決定と同時に6巻もでるのかな

新刊も待ち遠しいですが、新刊出るまでに既刊分は感想を書きたいなって思っています。



その他、この巻で気になった点を以下につらつらと記載してます~

・周辺国すべてを敵に回しても防衛可能な帝国の軍事力
 それを維持するための資金はどこで調達してるんだろう?
 Civで考えたら維持費で経済回らないどころかストライキで軍消滅しそうに思えるんだけど(笑)

・デグさんの挿絵可愛いんで忘れちゃうんだけど、中身普通におっさんなんだよな
 ただ、あまり性別を意識するような書き方じゃないんでオカマっぽいとか全くないけど。

・協商連合いまんところ全くいいところがない引き立て役ですね
 蹂躙されるためだけに存在している感じで、不憫すぎる
 政治に軍事が引っ張られるのは正しいけど、
 その政治的理由が馬鹿馬鹿しすぎて両国の犠牲者が哀しすぎる。

・共和国の参戦はタイミング的には悪くなかったけど、結果が伴わなかったですね。
 そもそも2国相手、しかも北方に侵攻中の国の守りがあそこまで厚いとか想定外ですよね。
 本当、帝国は軍事力のお化け大国ですわ。


今回はこんなところで、拙い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。


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