最果てのパラディンI 死者の街の少年 (柳野かなた) (オーバーラップ文庫) 感想


最果てのパラディン_1巻_死者の街の少年_.jpg


Amazonからのあらすじ引用
かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。「約束だ。ちょいと長いが、語ってやる。多くの英雄と俺たちの死の……、そして、お前がここで育った話でもある」――その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。



この作品は、小説家になろうで連載中の作品の書籍化になります。

小説家になろうでのURLはこちらになります。

 最果てのパラディン - 小説家になろう

1巻はWeb版の〈第一章:死者の街の少年〉分が収録されています。

筆者の「柳野かなた」さんは、これがデビュー作ですね。

私自身もこの筆者の作品を読むのは、本作が初めてとなります。



面白かったです!

Web版を読んでいましたが、書籍版も買って良かった。

多くの人に読んでもらいたいですね。私自身もまだ読んでいない人に勧めていきます。



本作は、『小説家になろう』で流行っています異世界転生ものというジャンルの作品です。ですが、本作は他の異世界転生ものとは一線を画しています。

主人公ウィルは、現代日本の引きこもりが死亡して転生した人間です。

前世の知識は有していますが、その知識をもとに異世界での技術革新や内政を行うわけではありません。

判断基準のベースを現代知識ともとにしていますが、生まれ変わりの設定は前世知識での無双をするためではありません。

異世界に生まれ変わったとはいえ、神からの露骨なひいき能力や、特別な力は備えていません。

3人の育ての親に大事に育てられ、その親たちの期待以上に育ち、才能を開花させ、成長していきます。

教育や成長の場面を多くして、主人公の成長に突然感や違和感をださないようにしています。



この1巻では主人公の成長から旅立ち、修行を通じての転生した世界の説明が、話のメインとなっています。

ウィルの育ての親である3人は、理由あってアンデットとなっています。

ですが、生きた人間以上に優しさをもって接してくれています。

本当の血のつながりはなく、誰一人親としての経験を持っていません。

ですが、本当の親子以上の絆や想いを本作品で見せてくれています。

この家族としての絆を見せてくれていたからこそ、終盤の敵に対する絶望感、そこから逆転するカタルシスを大きくしてくれています。

1度は無駄に捨ててしまった命を悔やみ、新たな家族との交流・絆を得て生きる意味を見つけ出し、その家族のために必死になるウィルの姿には、胸が熱くなりました!

誰かのために必死になる主人公は大好きです。それが家族のためということだと、より一層大好きになるんですよね。



1巻にして、敵が不死神の依り代とはかなりキツイ状況でしたが、3人の家族に育てられ、神の守護を得ることができた主人公を相手にするとなると、敵側も大物じゃないと凄さが伝わりませんので、これくらいの敵は有りだったのかもしれませんね(笑)

それでも大苦戦していましたし、ある手助けがなかったら、ウィルたちの敗北でした。

あの場面での粋な手助けには、胸が熱くなりましたね。



英雄としての第一歩を歩んだウィル。

今後の敵や、苦難がどれだけ大きくなっていくのか、怖いような楽しみなような(笑)

作中のラスボスについても触れていましたが、そのラスボスは育ての親3人でも勝つことが叶わなかった遙か高見の存在です。

死者の街から世界に旅立ったウィルが幾多の冒険を経て、そのラスボスを打倒することを楽しみに、そこに至るまでの冒険エピソードを楽しみに読んでいこうと思います!


まだ読んでいない方は、ぜひこの作品を読んでください。

ストーリーに興味を持たれたなら、まずはWeb版からでも!

Web版が面白かったのなら、書籍版の購入を!!

書籍版の書下ろし番外編には、ウィルの名前の由来が載っていますよ!!



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