命がけのゲームに巻き込まれたので嫌いな奴をノリノリで片っ端から殺してやることにした1 (HJ文庫)

青春を謳歌し、満喫しているリア充を憎んでいる主人公「新井和馬」は修学旅行のバスの中で、このバスが事故らないかと願っていた。主人公が気づいた時には白と黒に分けられた謎の空間に監禁され、訳の分からないまま修学旅行に同行していたメンバーと命を懸けたデスゲームをやることとなり……という話。


第9回HJ文庫大賞「大賞」受賞作です。読んだ側からするとこれを大賞にしてしまう出版社大丈夫か!?といった感想なんですけどね(笑)作品の種別的にも作品の内容的にも大賞というより、特別賞枠って自分は思っちゃいますけどね。
内容的に読む前にネタバレ見ちゃうと全く面白いところがなくなってしまいますので、本感想では微ネタバレ位にとどめておきます。がっつりのネタバレはまた別の感想に書こうと思っています。



話としては最近流行りのクローズドサークルでのデスゲーム系ですな。ゲームに勝つと生き残れる、当然負けると死ぬというやつです。自分もデスゲーム系の作品は結構好きで読んでいるのですが(土橋 真二郎先生の諸作品や『クリムゾンの迷宮』なんかが好みですね)、この作品の特異な点は、主人公が『ゲスい』ってところに尽きるでしょうな。
おおよそ他のデスゲーム系の主人公も死にたくはないためデスゲームに乗ってしまいますが、この主人公はリア充や自分を無視するクラスメートを殺すためにノリノリでデスゲームに参加しちゃってますから。復讐モノでは主人公側に恨みを晴らすべき理由があり、その理由から主人公に共感を抱き、その過程を経て主人公の復讐にカタルシスを得たりするのですが、この主人公には共感全く覚えませんわ。なんでゲームに勝っても余りカタルシスを感じないのが辛かったですな。対戦相手もさほど好人物とはかかれていないのですが、それでも主人公側に共感を覚えないので辛いっすw


デスゲームに使用するゲームの内容も章ごとに異なり、読者を飽きさせないようにさせているのかもしれませんが、逆にゲームごとの描写が薄く感じちゃいますな。ルールの解説はありますが各ゲームに割ける描写が少ないため、ゲームごとの盛り上がりはあまり感じなかったですね。『たけのこニョッキ』でデスゲームを行うとか失笑しかなかったですし、必勝策もなんだかなって感じで辛いっす。ゲームの中で面白そうかなって思ったのは1番最初の『白黒ゲーム』でしたね。あれも下手すると運ゲーで終わってしまいそうですが。


ここまでの感想で面白いって思う要素がないじゃんって思った方、正解です。自分も途中まではデスゲーム系好きだからって気持ちで最後まで読もうと思うくらいでした。ただ終盤のどんでん返し!!そこまで読んで、ようやく作者はこのシーンを書きたかったんだな。このためだけに作品を書いたんだなと気づきましたよ!!それくらい、この終盤のどんでん返しこそがこの作品の見どころですよ。なので、途中で投げちゃいそうな方でも最後までは読んでもらいたいって思いますわ。

ただ、どんでん返しを書くためとしても、途中色々整合性とか大丈夫なの?って思っちゃいましたが(笑)ネタバレを含む作品の感想は次の記事でがっつり書きます。批判ばっかりだけど、最後まで読めたしそこそこ面白かったですわ(謎のフォロー)



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