オーバーロード1 不死者の王 (KADOKAWA/エンターブレイン)

かつて隆盛を誇っていたDMMO RPG 「ユグドラシル」はついに最後の時を迎えることとなった。「ユグドラシル」最終日、最盛期にはトップ10にも入っていたギルド「アインズ・ウール・ゴウン」のギルド長「モモンガ」はかつての仲間たちに連絡をとりその最後の日を共に過ごそうとしていた。だがかつての仲間たちはそれぞれの理由でゲームを離れ、訪れたわずかなメンバーも最終時間前に去っていくのであった。一人残された「モモンガ」はギルドのNPCとともに最後の時を迎えたはずが、強制ログアウトされず、先ほどまでNPCとしての行動しか起こさなかったはずのキャラクターが意思を持ち始め、「モモンガ」自身も自分が育成していたゲームのキャラクターとなっており、現実世界ともゲーム世界とも違う世界にギルド本拠地「ナザリック地下大墳墓 」とギルド所属のNPCごと転移していた。この新たな世界で「モモンガ」はどうするのか?……という話。


この小説も元はネット小説として書かれて公開おりますので、興味がある方は以下のURLからネット小説版を閲覧可能になっています。
オーバーロード:前編
http://ncode.syosetu.com/n4402bd/

オーバーロード:後編
http://ncode.syosetu.com/n1839bd/


書籍版とネット小説版では大きな違いがあり、加筆・修正というレベルではなく「オーバーロード:前編」をベースに作品の再構築がされております。書籍版をまだ読んでいない方はまずはネット小説版から読むと書籍版との相違をより楽しめますので、2倍お得ですよ。ただし、書籍版に比べて文章が読み難く、誤字もあったります(校正の偉大さが分かりますね)また、「オーバーロード:後編」は最終更新から1年以上経過してますので、続きが気になる人は前編で止めておいた方がいいかもしれませんね(笑)



正直、面白い!!って思っている人間の感想なので当てになるかが怪しいですが、今さらながらオーバーロード本編の感想です。この作品の何が面白いかといえば主人公陣営の俺TUEEEEぶりと、主人公「モモンガ」さんのギャップ萌え、詳細な設定とその設定の公開加減のバランスの良さかなって考えています。


ネット小説版を見ていた人間からすると重要なキャラクター追加にびっくりしますよね。9巻まで読んで特典小説までも手を出してしまう現在では追加キャラクターなしのネット小説版が考えられないくらいですけど(笑)その分、割を食っているようなキャラクターが出ちゃいましたが。
追加されたキャラクター「アルべド」ですが『ビッチ』の設定を消して書き換えたことは、「モモンガ」さんは悔やんでいますけど私個人としてはファインプレーと思いますな。ヒロインがビッチとか自分、耐えられないっす(笑)ただ、設定を書き換えたことによる「アルべド」への影響は、作品全体としても大きな影響が出てきそうだなっと思ってますので、注目ですな。


もう一人の追加キャラクター「マーレ」は、ナザリック陣営の癒し系ですな。「モモンガ」さんの精神のオアシスですわ。私も男の娘には興味はありませんが、「マーレ」ならいいかなって思っちゃいますね。姉には絶対逆らわないことといい、男の娘としての服装といい、「マーレ」を作り出した「ぶくぶく茶釜」さんの業は深いですわ。「マーレ」自体も「モモンガ」さんから指輪もらった時の反応見ちゃうと性的な意味で危ないって思っちゃいますね。


「モモンガ」さんが村を助けに行った際に中位アンデット召還した「デスナイト」、この巻では不気味さと現地住民に対する無双っぷりをあらわにしていますが、特典小説「王の使者」では萌えキャラになっててこの頃の不気味さは無いなあ。「モモンガ」さんからは大したことない強さと思われてますが、転移後の世界では敵なしの状況から、主人公陣営の強さを表してますね。


村を結果的に助けてはいますが、青臭い正義感で助けに行った訳では無いのがこの作品の良さを出してる気がしています。まだこの世界での自分たちの強さが把握できていない状態のため、何かあれば退避出来るよう行動しつつ、自分自身の強さも測れるような行動をしています。この辺、考えなしで突っ込んで迷惑かけるようなキャラではなく主人公が社会人という設定からの良さなのかもですね。


500年前に大陸を支配した八欲王。八欲王に滅ぼされる前まで大陸を支配した竜王。600年前に降臨しスレイン法国の基礎を作った六大神。200年前に発生した魔人とそれを倒せし13英雄。色々と過去も設定されていますがこの辺の設定は公開されるときはくるのだろうか?9巻までに断片的にちょくちょく出てきていますが、全部明らかにされることは無さそうですね。少なくとも八欲王と六大神は「モモンガ」さんと同じく元プレイヤーっぽいですが、100年周期で転移されているということなんでしょうかね?六大神と竜王はぶつからなかったのか?八欲王と六大神もぶつからなかったのかが気になりますな。


「モモンガ」さんが名前を「アインズ・ウール・ゴウン」と改名しますが、その時の「アルべド」の言葉『私たちをお捨てになられた方がその名前を(後略)』が怖いですね。何故、他のメンバーが自分たちギルドを捨てたと思っているのか?これは「モモンガ」さんが「アルべド」の設定を書き換えたことによる影響なんじゃないかな。「モモンガ」さんの心の奥底に自分を捨ててゲームを去っていったかつての仲間に思うところがあったのかもしれないですね。自分にとって最も輝かしい時代を愛するとともに、その時代が無くなってしまったことに失望感があるんじゃないかな。


この巻の敵はスレイン法国の六色聖典の一つ「陽光聖典」という特殊部隊と、その部隊長の「ニグン」さんです。よくある俺Tueee系作品ですと主人公を強くするために敵を間抜けかあまりに弱く書きすぎてしまうのですが、オーバーロードでは敵を強く書き、その強い敵すらもあっさり倒す「モモンガ」さまマジスゲーって感じに書いているので爽快感がありますな。この巻で言えば、まず王国戦士長「ガゼフ」さんを人間的魅力と周辺国1の戦士として描写し、その戦士すらも勝つことが叶わない相手として「陽光聖典」と「ニグン」さんを描写してますので、『敵が弱いんじゃね?』ってより、「モモンガ」さまマジTueeeって感じになってますな。正直、この強さ格差だとこの世界で「モモンガ」さまに勝てそうな相手が居なさそうですが(笑)


最後、「モモンガ」さんが名前を「アインズ・ウール・ゴウン」に改名したことをナザリック陣営の配下に周知し、この名前を世界に知らしめることを伝えて締めにしていますが、配下との認識とのズレが笑いになっていますな。「アインズ」さんはこの世界に来ているかもしれないかつての仲間たちに気づいてもらうために名前の周知を目指してますが、配下は世界征服をしてその結果名前を知らしめることを考えていますんで。ナザリック陣営の造物主たる「アインズ」さまが『世界征服なんて面白いかもな』なんて冗談のつもりで言っても、配下からしたら造物主の言葉を冗談とは考えませんは(笑)本人の意思と離れて動き出した組織と、本人の思惑とのズレがギャグになってるのが面白いのですが、現地人からすると地獄ですな

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